用語解説 あ行 か行 さ行 た行 な行 は行 ま行 やらわ行
| あ |
| Rビン | 日本酒業界が、廃棄物問題への取り組みをより一層強めるとの観点から開発した500ml規格統一(アールビン)の回収再使用ビン容器(リターナブル) |
| 赤色酵母 | 人工的に突然変異で造られた酵母で、菌体内に赤色の色素を蓄積するため赤色を呈する。 桃色濁り酒の製造にはこの酵母が利用される。 |
| 赤めし | 浸漬米にバクテリアが繁殖して、これを蒸すと蒸米が赤くなること。 |
| 秋上がり | 冬季に製造した清酒が、貯蔵して秋になると酒質が向上すること。逆の場合を秋落ちという。 |
| 亜硝酸 | 硝酸が還元されて生成する。水中に亜硝酸が多いということは硝酸、アンモニアと同様に細菌による汚染が考えられ、酒造用水としては不適当。 |
| 甘辛度 | 清酒の甘辛の程度を示す値で、清酒のブドウ糖濃度(S)と酸度(A)から次式より算出されるこの式により甘辛の81%が説明できる。 Y(甘辛度)=0.86S−1.16A−1.31 また、ブドウ糖濃度の代わりに日本酒度(N)を用いる場合には次式による。 Y=193593/(1443+N)−1.16A−132.57 |
| 甘酒四段 | 麹と蒸米と湯で仕込、55℃程度で糖化して甘酒をつくり、これを親桶の醪に添加する方法。 |
| アミノカルボニル反応 | 還元糖とアミノ酸が加熱により酸化重合する反応をいう。食品の着色や香気の変化に関する重要な反応。 |
| アミノ酸 | アミノ基とカルボキシル基をもつ化合物の総称。タンパク質の構成成分。日本酒中のアミノ酸は、米タンパク質が基質となり、主に麹菌のタンパク質分解酵素によって造られる。 また、アル添後の醪を長期間おくと、酵母の自己消化によって増加する。日本酒中のアミノ酸が多いと味は一般に濃くなり、多すぎると味がきたなくなる。 |
| アミノ酸度 | 清酒10mlをとり、ホルモール適定法で適定したときの、0.1N NaOH液の適定ml数をいう通常の市販酒のアミノ酸度 は、1.3〜1.7程度である。 |
| アミラーゼ | デンプンを加水分解する酵素の総称。デンプンをある程度大きな単位まで分解する液化型アミラーゼ(αーアミラーゼ)とブドウ糖単位で分解を行う糖化型アミラーゼ(グルコアミラーゼ)がある。 |
| アミロース | デンプンを構成する主成分の一つ。グルコースが長鎖状につながった高分子。日本の粳米では、デンプンの17〜21%がアミロース |
| アミロペクチン | デンプンを構成する主成分の一つ。グルコースが多数の分岐をもって鎖状につながった高分子。日本産の粳米で普通83〜79%、糯米ではデンプンのほとんどがアミロペクチン。 |
| αーアミラーゼ | デンプンは、ブドウ糖が多数鎖状に結合した高分子化合物であるが、その鎖の途中を切断し、デキストリンを生成する酵素。この酵素が作用すると、デンプンの粘性がなくなることから別名、液化酵素ともいう。 |
| アンモニア | NH3の分子式をもつ化合物。天然には水中、土壌中等で含窒素有機物が細菌により分解され生成し、微量含有されることが多い。アンモニア水は日本酒の除酸に用いられることもある。 |
| 行火(あんか) | 酒母の温度を上げるために使用する電熱器のこと。 |
| 荒櫂(あらがい) | 仕込み後数時間で蒸米は十分に吸水し表面はこんもり膨れ上がる。この時期に蒸米があまりつぶれないようにゆっくりと櫂を入れることをいう。 |
| アルキメデスの原理 | 「液体中にある物体は、その物体が押しのけた液体の重さの分だけ軽くなる。」という原理。この原理によって、物体の浮き沈みや浮ひょうによる重量・日本酒度・アルコール分などの測定を説明することができる。 |
| アルコール | 分子中に水酸基(OH)をもつ有機化合物をいい、1分子中に水酸基を1個もつものを1価アルコール、2個もつものを2価アルコール、3個もつものを3価アルコールという。 清酒中には、エチルアルコール、プロピルアルコール、イソブチルアルコール、イソアミルアルコール、フェネチルアルコール等の1価アルコールや、グリセリンと呼ばれる3価アルコールが含まれている。 |
| アルコール収得歩合 | 原料白米100kgから発酵によって生成された清酒中の純アルコール数量(L)を表し、酒化率を表す一つの方法である。 |
| アルコール使用限度数量 | 清酒の製造方法の承認基準により、製造場ごとの原料用アルコールの使用数量はその酒造年度に清酒製造の原料として使用する白米1,000kgにつき、280L(アルコール分100度換算)の範囲とされている。 |
| アルコール耐性酵母 | アルコール耐性が強く、醪の末期になっても死滅しにくいために、アルコール分20%位まで発酵する。協会7号からつくられたアルコール耐性酵母は、協会11号と呼ばれている。 |
| アルコール脱水素酵素 | 一般に、アルコールとアルデヒドの間の酸化還元反応を触媒する酵素をいう。酵母の菌体内では、アセトアルデヒドをエチルアルコールに変える重要な働きをしている。 |
| アルコール添加 | 上槽前に醪にアルコールを加えること。第2次大戦後の原料米の不足を補う目的で、昭和18酒造年度から清酒醪にアルコール添加が認められるようになったが、現在では清酒の香味を軽快にするためと製造原価の低減をはかる目的でアルコール添加が実施されている。 |
| アルコール発酵 | 生物が無酸素的に糖類を分解してエネルギーを得る様式の一つで、次のゲイ・ルサックの式にしたがって、ブドウ糖からエチルアルコールと炭酸ガスを生産する。略して発酵と呼ぶことが多い。 ブドウ糖 エチルアルコール 炭酸ガス C6H12O6 → 2C2H5OH + 2CO2 (180g) (92g=117ml) (88g=44.8L) |
| アルコール分 | 清酒のアルコール分とは、15℃における清酒100ml中に含まれるエチルアルコールの容量をいう。清酒を蒸留し、水を加えて原容に復し、15℃で酒精度浮ひょうを浮かべて測定する。 |
| α化 | 生の澱粉(β澱粉)に水を加えて加熱すると、澱粉は膨潤して糊になり、酵素によって分解されやすくなる変化をいう。糊化ともいう。 |
| α化米 | 蒸米の澱粉をα化したままの状態で脱水乾燥し、β澱粉に戻らないようにしたもので、仕込の時は、そのまま投入できる。 |
| 泡なし酵母 | 清酒醪や酒母の高泡時に、高泡を形成しない性質をもつ清酒酵母の総称。協会酵母のうち、601・701・901・1001号は泡なし酵母で、それぞれ6・7・9・10号を親株とした変異株である。 |
| アンモニア | NH3の分子式をもつ化合物。水中のアンモニア含量が0.1ppmを越えるときは、汚水混入の疑いがあり、醸造用水として好ましくない。アンモニア水は、清酒の除酸に用いることがあ。 |
| 家つき酵母 | 純粋分離してこれを培養した培養酵母ではなく、その酒造場内に生息している野生酵母のことをいう。優良な清酒酵母の場合もあるが、一般に酸の生成量が多く、アルコール生成量が不十分で、香気不良な酵母である場合が多い。 |
| ECA | カルバミン酸エチルの総称。 |
| イオン | 荷電した原子団。イオンのうち正に帯電したものを陽イオン、負に帯電したものを陰イオンという。 |
| イオン交換樹脂 | イオン交換のできるイオンをもつ不溶性多孔質の合成樹脂の総称。陽イオン交換樹脂、陰イオン交換樹脂、両性樹脂がある。酒造りでは、水の浄化や日本酒の脱酸などに用いる。 |
| 異物 | 玄米中の異物とは、殻粒を除いたもの。 |
| 移出 | 酒類を出荷する場合など、酒類が製造場から出されることを酒税法では移出という。 |
| 板粕 | 酒粕の別名で、板状になっていることからこの名が生まれた。上槽直後の酒粕はこの状態で得られる。 |
| イラ湧き | 醪の前期に糖化よりも発酵が急進し、品温が急昇して極端に前急型の発酵経過をとるときをイラ湧きという。 |
| 入味(いりみ) | 瓶詰めして冷却後の液面。要するに瓶に詰めた容量。 |
| 色戻り | 活性炭濾過をした清酒が後日着色し、活性炭処理前よりも色が濃くなる現象をいう。濾過助剤、活性炭あるいは容器などから鉄が清酒に混入することによって生じる。 |
| 岩泡 | 高泡の初期で、醪の粘稠度が増して泡が高くなり岩の形に似ている所から岩泡という。 |
| ウェット炭 | 粉末の飛散による汚れをさけるために、水分を50%程度含ませた粉末活性炭。 |
| 打瀬(うたせ) | 荒櫂から初暖気(初めて暖気を入れて加温操作に入ること)までの期間のこと。 |
| 粳米(うるちまい) | 日本人の主食に供されている飯米。粳米のデンプンはアミロースが17〜21%、残りがアミロペクチン。粳米は完熟すると半透明のガラス質となる。 |
| 上立香(うわだちか) | 清酒に鼻を近づけて感じる香りで、利き猪口等に入れて放置しておくと揮散してしまう香りをいう。 |
| 上呑(うわのみ) | タンクの側面の底部に近い部分には、液を出し入れするための穴が上下2個あって、これを呑穴といい、上の呑穴を上呑、その下の呑穴を下呑という。 |
| 液化仕込み | 米を蒸すのではなく、酵素等で液化させた米を使用する仕込み方法。 |
| エキス分 | 酒税法では、温度15℃のときにおいて、原容量百立方センチメートル中に含有する不揮発性成分のグラム数をいうと定義している。清酒エキス分は次式により算出する。 エキス分=(S−A)*260+0.21 ただし、Sは比重であり、次式により日本酒度から求める。 S=1443/(1443+日本酒度) また、Aはアルコール分を比重(15/15℃)に換算したものである。 |
| SI培地 | 火落ち菌を検出するための培地 |
| SS | 浮遊物質量の略称で、水中に浮遊・懸濁している固形物のことをいう。SSの量は、BOD、CODとともに、水の汚染度を示す指標として使われる。酒造米の洗米排水は、SSの値が高い。 |
| SF膜濾過 | 除菌などの目的で、仕上濾過に使用する。濾過される粒子の特性からみるとMFとUFの中間に位置する。カビ、酵母、細菌は除去されるが、酵素は除去されない。 0.02〜0.3μmの粒子が90%カットされる。 |
| エステル | 酸とアルコールから水が取れて結合したもの。有機酸のエチルエステルは、酒類の重要な芳香成分であるものが多い。 |
| 枝桶 | 醪の温度管理を容易にするために、醪を1本の大容器に仕込まずに、数本の容器に分けて仕込むとき、大容器を親桶といい、これに付属する小容器を枝桶という。 |
| エチルアルコール | C2H5OHの化学式で示されるアルコールで、酒類中のエチルアルコールは、発酵性糖類か酵母による発酵によってつくられる。エタノールともいう。沸点78.3℃。 |
| HACCP | Hazard Analysis Critical Control Pointの略で、従来のようにビンなどに充填された最終製品を検査するよりも、危害の発生を未然に予防するために、製造工程の重要な管理点を監視するという考えをもとに構築された方式がHACCP。 |
| MF濾過 | 除菌などの目的で、仕上濾過に使用する。円筒タテ型又は横型がある。 0.2μm前後の粒子を濾過する。 |
| MC炭 | 香にクセがある場合に使用する除香目的の炭素。 |
| 塩化亜鉛賦活 | 一般に脱色力が良い傾向がある。 |
| 塩素化イソシアヌール酸 | 水路などに使用する殺菌用薬品。 |
| 延喜式 | 飛鳥の律令国家としての政治的大綱を規定した「大宝律令」(大宝元年(701)制定)のいわば施行細則で、この「酒造司(みきのつかさ)」の条に宮中における酒造りについてのかなり詳細な記載がみられる。この頃の酒造りは一度発酵した醪を搾り、これを汲水として使用することを繰り返す旨記載されている。 |
| 追水 | 醪の留仕込後に、醪に添加する水のこと。水四段ともいう。 |
| 桶取引 | 酒類を販売容器に詰めずに、主に原酒のまま製造業者間で売買することを桶取引といい、売りを桶売り、買いを桶買いという。 |
| 押槽(おしぶね) | 槽掛け後4〜6時間は圧力を全くかけず約70%の日本酒が流出するが、その頃から蓋及び枕木を乗せて軽く圧を加え始めること。 |
| 落泡(おちあわ) | 高泡の後期には泡は次第に大きくなり低くなっていく。撹拌すると音をたてて落ち込みながら消えるようになる。これを落泡または引泡という。 |
| 踊 | 醪の添仕込の翌日は、酵母の増殖を待つために、仕込を1日休む。これを踊という。 |
| 親桶(おやおけ) | 一つの醪を仕込むときに使用する最も大きい容器。これに対し、添仕込みに使用する容器を添桶、温度調節またはアルコール添加などの目的で醪を分割する際に使用する容器を枝桶という。 |
| 滓(おり) | 上槽したばかりの日本酒には、デンプン、繊維質、不溶性のタンパク質、酵母などが含まれているので濁っている。この濁りを滓という。 |
| オリゴ糖 | 2〜6個の単糖類が結合したもので、加水分解すると単糖類が生成する。清酒中のエキス分の多くはブドウ糖とオリゴ糖によって構成されている。少糖類ともいう。 |
| 滓下げ | 白ボケした酒を澄明にしたり、白ボケの原因となる成分を除く処理のこと。 |
| 滓酒 | 滓引き後の滓の部分の酒。 |
| 滓引き | 上槽直後の日本酒をできるだけ寒冷な場所に設置した入れ口タンクに入れ、10日間位静置しておくと、次第に上澄みして滓が沈殿してくる。この滓と清澄となった清酒を上呑を抜いて分ける操作。 |
| オリゼニン | 米や米麹に含まれる米タンパクの名称 |
| 温度補正 | 日本酒の成分分析で、測定温度が15℃の場合は器差補正のみ行ってアルコール分が求められるが、測定温度が15℃でない場合は、器差補正後さらに温度補正を行う。 |
用語解説 あ行 か行 さ行 た行 な行 は行 ま行 やらわ行
| か |
| カートリッジ型濾過機 | 酒造用水・酒等の仕上濾過に使用する。細孔径0.45〜1.5μm |
| 櫂入れ | 酒母や醪などの物料(水と麹と蒸米をいう)を櫂棒を使ってかき混ぜる操作をいう。 |
| 外硬内軟 | 良い蒸米の状態を表現する言葉。表面がべたつかず、握ったときに弾力があって芯が感じられないことをいう。 |
| 灰分(かいぶん) | 動植物などの有機物を完全に焼いて灰にしたとき最後に残る無機物 |
| 櫂棒(かいぼう) | 酒母や醪の撹拌に用いる。玉櫂、へら櫂等の種類がある。 |
| 開放発酵 | 酒類は酵母のアルコール発酵によってできるものであるが、目的とする酵母の他に乳酸菌等の雑菌が生育する可能性があり、この数が異常に多くなると腐造となる。腐造事故を防ぐため、一般の発酵工業では加熱殺菌した原料を密閉タンクで純粋発酵させる等の方法が採用されるが、日本酒の製造においては微生物の性質を巧みに利用して、開放状態であるにも関わらず、目的とする酵母だけを確実に生育させ、安全に発酵を行わせている。 |
| 柿しぶ | 日本酒の滓下げにゼラチン等と併用して使うが、柿しぶ中のタンニンがタンパク質と複合体をつくることを利用している。柿しぶは青渋柿を砕き水を加えて数日密閉放置し濾過した上澄液を約半年密閉保存して製造する。 |
| 格付け法 | 利き酒の時の採点方法の一種で、優・良・可等の格付けをする方法。 |
| 掛け上げ | 仕込み予定温度より、高い蒸米を掛けて目標温度にする場合のこと。 |
| 掛米(かけまい) | 被糖化性のよい軟質米で、精米歩合70%が好ましい。 |
| 掛流し | 浸漬中に白米に一定時間水を掛け流すこと。 |
| 掛け下げ | 醪などで蒸米をなるべく溶かしたくない場合に、目標温度より低温の蒸米を掛けて予定温度にすること。 |
| 過酸化水素水 | 30〜35%の過酸化水素を水で10〜30倍に希釈してタンクの殺菌に使用。2%以上の過酸化水素水は皮膚をおかすので、取扱う場合にはゴム手袋を使用する。殺菌後は清浄な水で残存過酸化水素を洗い落とす。 |
| 加水調整 | 原酒に水を加えてアルコール分やその他の成分を調整すること。 |
| 粕換算率 | 製成した粕の重量を容量に換算するために使われ、1L当たり1.1kgとされている。 |
| 粕歩合 | 原料白米の利用率をごく大ざっぱに表し、酒質を推定する目安とする。 (粕kg−原料清酒粕kg)/白米kg*100 |
| 粕四段 | 醪の添・仲・留の仕込が終わった後に、醪中に清酒粕を投入する仕込方法をいう。粕四段は、吟醸粕の有効利用、異臭(ジアセチル臭)の除去、その他香味の調整などの目的で行われる |
| ガス賦活法 | 活性炭の賦活方法の一種で、ガス賦活法は水蒸気賦活が多い。 |
| 片白(かたはく) | 掛米だけ精米して麹米に玄米を用いて造った酒。 |
| 活性汚泥法 | 排水処理の方法の一つ。 |
| 活性清酒 | 清酒醪を荒ごしした濁ったままの酒で、濁り酒ともいう。微弱な発酵が続きガスが含まれているのでこの名が付いたが、酒質を安定させるために火入れをしたものが多い。 |
| 活性炭 | 黒灰色の微品質。多孔性な構造をもった炭素で、粉末又は粒状の無味・無臭のもの。濾過などに使用する。 |
| 枯らし | もと分けから酒母を使用する期間のこと。 |
| カラム法 | ヤシガラ炭とMC炭をカラムにつめて処理する方法。 |
| カルバミン酸エチル | カルバミン酸エチル(ECA)は健康上好ましくないとの理由でカナダでは酒類の消費量に応じたECAの含有量の規制が行われており、アメリカではワイン及び蒸留酒業者により自主基準値が決められている。醸造酒中のECAは醸造酒中の尿素とアルコールが反応し自然発生的に純化学的に生成する。清酒の場合、アルコール及び尿素濃度、貯蔵温度によりECAの生成速度が決まることが明らかになった。即ち、清酒が熟成しやすい条件でECAも生成されやすい。これらの知見から、次のようなECA低減策が確立された。 @火入れ後急冷すると共に低温で貯蔵する。 A酸性ウレアーゼで清酒中の尿素をアンモニアと炭酸ガスに分解する。 B尿素非生産性酵母で清酒を醸造する。 |
| カロリー | カロリー(1cal)とは、1gの水の温度を1℃高めるために必要な熱量をいう。1000calを1kcalまたは1大カロリーという。ただし、食物の栄養価や熱量の燃焼熱の場合には、単に1Calと書き、大カロリーを意味することが多い。 |
| 乾湿球温度計 | 2本のアルコール(または水銀)温度計を縦に並べてセットし、一方の温度計の球を湿ったガーゼで包んだもの。乾球温度計と湿球温度計の示度の差を乾湿差といい、麹室の湿度の管理に使用される。乾湿差から計算あるいは表によって相対湿度を求めることができる。 |
| かん石 | ボイラー、和釜などの蒸気発生器の内壁に沈着する固体沈殿物。かん石は水中に溶けているカルシウム、マグネシウムなどの塩類が原因になって生成する。 |
| 乾燥蒸気 | 蒸米の時、蒸し初めは100℃の飽和蒸気で蒸し、後半は102〜103℃の乾燥蒸気で蒸す |
| 生一本 | 単一の製造場でつくられた純米酒をいう。自社の別の製造場でつくられた純米酒や他社でつくられた純米酒を混和したものは、生一本の表示はできない。 |
| 木香(きが) | 木製の樽で貯蔵したときに付く香り。 |
| 機械製麹法 | 引込みから出麹まで完全に自動化する全自動式と、引込みから盛まで従来の床で操作し、盛り後の操作を自動化する半自動式がある。 |
| 規格外米 | 水分が多い、被害粒、死米、着色粒などが混入しているなどのため、検査基準からはずれている水稲粳玄米のうち、異種穀粒や異物を50%以上含んでいないものをいう。 |
| 木香様臭 | 醪の発酵が旺盛なときにアルコール添加をした場合など、上槽後に木香とよく似た香気を生ずることがあり、これを木香様臭という。本体は、アセトアルデヒドと推定されている。アルデヒド臭ともいう。 |
| 利酒 | 色沢、香り、味などを利き、酒の善し悪しを判断する。 |
| 利き猪口 | 清酒の利き酒に用いる容器。底に藍色の蛇の目模様を入れた白磁製容器で、利き酒には通常、容量200mlくらいのものが用いられている。試料を8分目くらい注いで利き酒に供する。 |
| 黄麹菌 | 麹菌のうち、胞子の色が黄、黄緑、黄褐色のものをいう。清酒、みそ、醤油などの製造に利用される。 |
| 器差補正 | 検器示度と標準示度との差を補うこと。 |
| 基質 | 酵素が分解する相手の物質のことをいう。例えば、αーアミラーゼの基質は澱粉である。 |
| 基質特異性 | 酵素が働きかける基質は決まっている。例えば、澱粉を分解するαーアミラーゼは、タンパク質を分解することはできない。これを酵素の基質特異性という。 |
| 貴醸酒 | 汲水の一部を清酒に置き換えて、米、米麹、水、清酒を原料にして製造した清酒。極めて濃醇甘口で、内容成分は普通清酒の1.5〜2.0倍である。 |
| 生もと系酒母 | 酒母中に乳酸菌を増殖させ、その乳酸菌の生産する乳酸によって雑菌の汚染を防ぎ、酵母を健全に増殖させる酒母をいう。生もと、山廃もとなどが含まれている。 |
| 逆性石鹸液 | 殺菌用薬品の一種で、オスバン、DAC等がある。 |
| 協会酵母 | 日本醸造協会で頒布している優良酵母をいう。清酒用酵母としては、協会6,7,9,10,11,12,13,14号及び泡なし酵母の協会601,701,901,1001号が主なものである。 |
| 矯正 | 火落ちした酒をなおすことで、活性炭を使用した滓下げや中和剤による中和や陰イオン交換樹脂による除酸などの方法がある。 |
| 凝集沈殿法 | 排水処理の一つで、洗米廃水などに使用される方法 |
| 局方アルコール | 殺菌用薬品の一つで、タンクの呑先、生酒などの打栓前に使用される。 |
| キラー酵母 | 生育過程で培地中にキラー毒素(キラートキシン)と呼ばれる物質を菌体外に排出して、他の酵母を殺す酵母のこと。キラー毒素によって殺される酵母を感受性酵母、また殺されもしないし他の酵母を殺しもしない酵母をニュートラル(中性)酵母という。 |
| 切返し | 製麹中、床揉み後10〜12時間たつと、麹菌が生育を始めて温度が上がり、堆積米の内外で温度と水分が不均一になるために、堆積をもみほぐし混合して均一にすると共に、酵素を補う作業をいう。最近切返しを省略して製麹する方法も行われている。 |
| 切りばな | 呑切りの際に、貯蔵タンクの呑穴から出てくる清酒が発する香りのことで、貯蔵清酒の異常の有無を判定する一つの目安になる。 |
| 吟醸香 | 吟醸酒に特有の芳香で、酢酸イソアミルやカプロン酸エチルなどのエステルが主体と考えられている。 |
| 吟醸酒 | 精米歩合60%以下の白米、米麹及び水、又はこれらと醸造アルコールを原料として吟味して製造した清酒で固有の香味及び色沢が良好なもの。 |
| 空寸 | 醪や酒などの容器の満量面から内在している液面までの深さをいう。 |
| クエン酸 | 補酸に使用する酸の一種。 |
| 屑米 | 澱粉の集積度が不十分な米で、しいな米(籾殻ばかりで実がない米)、死米(澱粉集積度が30〜60%で停止した米)、死青米、未熟米(澱粉集積度が60〜90%)などが含まれる。精米の時に、砕けやすい。 |
| 汲掛け(くみかけ) | 酒母仕込み後3〜4時間して蒸米が吸水し膨らんできた時にタンク中央に穴を掘り、汲掛け用円筒を入れて円筒内の蒸米を更に掘り出し、中へたまった液を時々蒸米にふりかける方法。 |
| 汲出し四段 | 四段仕込の一つの方法である。親桶に直接蒸米を投入しないで、醪の一部を枝桶に汲出してそれに蒸米を投入し、2〜3日糖化させてから親桶に戻す方法をいう。現在はほとんど行われていない。 |
| 汲水歩合 | 総米重量に対する汲水(仕込水)量の割合のことで、%で表す。通常は留添までの総米(三段総米)の重量に対する汲水量の割合をいい、125〜130%が普通である。 汲水歩合=留添までの仕込水(L)/留添までの総米(kg)*100 また、酒母の汲水歩合とは、酒母の総米重量に対する汲水量の割合をいう。 |
| グラスライニングタンク | タンクの材質の一種。 |
| 栗香 | 出麹の頃になると発生する蒸した栗、あるいは焼いた栗に似た香りのことを言う。 |
| グリセリン脂肪酸エステル | 浸漬方法の一種で、蒸米が柔らかくて団子状に固まるために、空気輸送が困難であったり、麹の製造が困難な場合などに蒸米のさばけをよくするために使用する。 浸漬時に白米重量の0.05〜0.1%の量を適量の水にとき加える。 |
| グルタミン酸ナトリウム | アミノ酸の一種グルタミン酸のナトリウム塩。旨味をもつため調味料として使用。当初、昆布から分離され、のちに大豆や小麦のタンパク質の分解によって製造されたが、現在ではブドウ糖を原料として発酵法でも造られる。日本酒には増醸酒に限り使用可。 |
| クロール | 無機成分の一種で、酒母、醪中で麹からの酵素の溶出を助ける成分の一つ。 |
| 黒粕 | 気温が暖かい時期に粕を空気に触れさせておくと数日で表面に黒い斑点ができた粕のこと。 |
| 計画流通米 | 自主流通米と政府米の2種類を指す新食糧法における呼び方。 |
| 計画外流通米 | いままでのヤミ米は農林水産大臣に数量を届け出ることにより、計画外流通米として消費者に販売できるようになった。 |
| 珪藻土(ケイソウ土) | 濾過助剤の一つで、多孔質の白色または淡灰色の微細な粉末。含水コロイドケイ酸でタンパク石の一種。 |
| 原エキス分 | 醪液または清酒中に溶けている成分の総量で、醪液または清酒のエキス分とアルコールに変化したブドウ糖量を加えた量をいう。次式によって計算する。 原エキス分(%)=エキス分(%)+アルコール分の度数*1.5894 |
| 原核生物 | DNAが核膜に包まれていない下等微生物をいう。細菌は原核生物である。⇔真核生物 |
| 嫌気性菌 | 酸素があってもなくても生育する通性嫌気性菌(乳酸菌、大腸菌など)と、酸素があると生育しない偏性嫌気性菌(アセトン・ブタノール菌、ボツリヌス菌など)がある。 |
| 嫌気的発酵 | 酵母によるアルコール発酵、乳酸菌による乳酸発酵などのように、酸素を必要としない発酵をいう。 |
| 原形指数 | 精米した白米が、玄米の原形をどの程度残しているかを計る指数のことをいう。その指数は次式で計算する。指数は1に近い程良い。 原形指数LW=(白米の長さ/白米の幅)/(玄米の長さ/玄米の幅) 原形指数WT=(白米の幅/白米の厚さ)/(玄米の幅/玄米の厚さ) |
| 原形精米 | 玄米の原形をとどめるように精米することをいう。 |
| 原材料名の表示 | 製法品質表示基準によれば、水を除いて、その清酒の製造に使用した原材料は、すべて酒税法に定める原材料名を用いて表示し、その順序は、米、米麹に次いで使用量の多い順に表示する。ただし、ブドウ糖、水飴を糖類と、乳酸、コハク酸などの有機酸を酸味料と、またグルタミン酸ナトリウムをグルタミン酸Naか調味料(アミノ酸塩)と表示しても良いことになっている。 |
| 検尺口(けんじゃくこう) | 密閉タンクの上部に取付けられた採尺のための小さい穴。 |
| 原酒 | 上槽後水を加えない酒をいう。製法品質表示基準では、アルコール分1%未満の範囲内で加水調整したものも含まれる。 |
| 検蒸(けんじょう) | 蒸し終了予定時間になれば蒸米の状況を見ること。 |
| 原生動物 | 活性汚泥を構成する一つ。 |
| 検定 | 酒類が製成されたとき、容器ごとに数量、アルコール分、エキス分などを税務職員が検査すること。検定は実測により行うのが原則であるが、多くの場合、製造業者から検定に必要な事項を申告させ、これに基づいて検定する。統計的仮説検定とは異なる。 |
| 検定せん | 税務署に申告する記録用紙。 |
| 玄米整粒(げんまいせいりゅう) | 玄米の内被害粒、死米、未熟粒、異種穀粒及び異物を除いた完全粒。 |
| 研米機(けんまいき) | 表面に付着している糠を除去する。 |
| 原醪(げんもろみ) | アルコール等の添加を行う前の醪。 |
| 原料米の品種名の 表示 | 製法品質基準によれば、その品種名の原料米の使用割合が50%を越える場合に限り原料米の品種名を表示することができ、品種名とともに使用割合も表示することになっている。 |
| 原料用アルコール | スピリッツに該当する酒類で、酒類の原料となるアルコール。通常糖蜜等を発酵させて得られるアルコール含有物を連続式蒸留機で蒸留して製造する。酒類の原料として購入する場合には酒税は免除。 |
| 限外濾過 | 酵素を除去するための濾過方法 |
| 高温糖化もと | 水、麹、蒸米を55〜58℃に仕込、この温度を5〜8時間持続して糖化し、約40℃まで急冷してから乳酸を加え、さらに冷却を続けて25℃付近で酵母を添加して生育する酒母をいう。 |
| 高温短期速醸もと | 速醸もとの変形で、高温(25〜30℃)で仕込む速醸もとのこと。 |
| 高級アルコール | ノルマルプロピルアルコール、イソブチルアルコール、イソアミルアルコールなど、分子中の炭素の数が3個以上のアルコールをいう。アルコール発酵の際、エチルアルコールに伴って生成され、エステルとともに酒類の香気成分を構成している。 |
| 高酸味酒 | 最近開発された新しいタイプの清酒で、酸味をつけるために、乳酸菌、黒麹菌、リゾープス菌などが利用される。 |
| 麹(こうじ) | 一般的には穀類に麹菌やクモノスカビなどのカビ類を繁殖させたものをいい、カビ類が生産する酵素類を利用するために酒類の製造等に用いられる。その形状によりバラ麹と餅麹に大別される。酒税法の定義によると、澱粉物質またはこれと澱粉物質以外の物品を混和したものにカビ類を繁殖させたもので、澱粉物質を糖化させることができるものをいう。 清酒製造に用いる麹は、蒸米に黄麹菌を繁殖させた米麹で、蒸米の溶解糖化を行うアミラーゼなどの酵素類と酵母の増殖発酵を進める栄養素などを酒母と醪に供給している。 |
| 麹エキス | 米麹に水を加えて55℃前後で糖化させた後、これを濾過して得られる液で、酵母などを培養する時の培地として用いられる。麹汁ともいう。 |
| 硬質米 | 酒造界では、白米が吸水しにくく、蒸米の手触りが硬く、醪中で溶けにくく、粕量が比較的多くなる傾向のある原料米を、一般に硬質米といっている。 |
| 麹歩合 | 1仕込に使用する白米総重量に対する、麹米の重量の割合(%)をいう。 |
| 麹室(こうじむろ) | 麹菌の成育に必要な温度と湿度を保持でき、かつ比較的容易に乾湿差を調節できることと、蒸米の引込み及び出麹が便利で、清潔な環境にあり、適当な広さがあることを条件とする。 |
| 硬縮麹 | 硬くて破精込みの良くない麹のこと。酵素力が弱く醪で溶けにくくて粕の裏打ちの原因になる。 蒸米が硬すぎるか、製麹中の蒸米の水分発散が過剰な場合などにできやすい。 |
| 合成清酒 | 酒税法では、合成清酒とは、アルコール、焼酎、ブドウ糖、米、麦などを原料として製造した酒類で、清酒に似ているものと定め、使用できる米の重量はアルコール分20度に換算した場合の重量の5/100を越えないこととしている。 |
| 高精白米 | 精米歩合の低い白米のこと。かつて尺貫法を採用していた時代に精米の程度を表すのに精白度が用いられていたが、これによると精米歩合の低いことは精白度の高いことに当たる。 |
| 酵素 | 主としてタンパク質からなる有機化合物。生物が生体内で行う化学変化の触媒の役目をする。酵素は生物体内から取り出され、いろいろな目的に使用されている。日本酒製造の際にも、各種酵素が利用される。 |
| 酵素仕込み | 麹の一部を酵素剤(糖化酵素)で代替して仕込む方法。留の麹を全量酵素剤で代用するのが一般的。その場合の麹歩合は11%内外、酵素剤の使用量は仕込総米の1/4,000内外。 |
| 口中香 | 利き酒で酒を口に入れ味わうと同時に吸った臭いを鼻から出したときの臭いのこと。 |
| 硬度 | 水のカルシウムイオン、マグネシウムイオンの含量を表したもの。マグネシウムは1.4MgO=1CaOでカルシウムに換算する。ドイツ硬度1度は1立方メートルの水にCaOとして10g溶けたものを示し、アメリカ硬度はCaCO3に換算してppmで示す。ドイツ硬度1度はCaCO3として17.85ppmである。日本では通常ドイツ硬度を使用。 |
| 酵母 | 菌類の中で、普通は栄養細胞の出芽によって増えるものをいう。 |
| 酵母仕込み | 酒母の代わりに大量の培養酵母を使用して醪の仕込を行う方法。 |
| 酵母純度 | 試料(酒母、醪)中の酵母100ml当たりに含まれる添加した培養酵母の数をいう。純度の検定にはTTC染色法または、βーアラニン培地による方法が用いられる。 |
| 酵母密度 | 酒母や醪の1gあるいは1ml中に含まれる酵母の数をいう。 |
| 国税庁所定分析法 | 酒類などの関税課税物件およびこれに関連する物件の試験方法を国税庁で規定したもの。 日本酒関係では原料水、原料米、日本酒の各成分、酒粕などの分析法をすべて網羅。日本醸造協会から国税庁所定分析法注解が出されており、分析法についての細かい解説がある。 |
| 固形酵母 | 純粋に培養した酵母を、遠心分離、圧搾、乾燥などの手段で脱水したものをいう。これに対して、液体培地に培養されたままの酵母を液状酵母という。 |
| 甑(こしき) | 米を蒸す機械。 |
| 甑穴 | 蒸気が八方に分散するように甑の中央部に穴をあけること。 |
| 甑肌 | 甑の断熱効果が悪いため、甑の内表面に蒸気が凝縮して水滴が生じ、甑の内面の蒸米が柔らかくなること。 |
| 古酒 | 一般には、年月を経過し、熟成した酒のことで、前年度あるいはそれ以前に造った酒のことをいう。 古酒と新酒の分け方は、酒造りが主に冬季だけに行われていた頃には火入れを分かれ目にし、上槽後火入れをしていない酒のことを新酒、火入れをし一定の貯蔵時間を経た酒のことを古酒と呼んでいたが、四季醸造など酒造りが長期化してからは、従来の酒造季節を基準にし、この酒造季節になってからできた酒のことを新酒、それ以前の酒造季節に造った酒のことを古酒と呼ぶか、あるいは、酒造年度を基準にし、この酒造年度に造った酒のことを新酒、それ以前に造った酒のことを古酒と呼んでいる。 |
| 個数計算 | 異なった清酒を調合するとき、アルコール分、日本酒度等の計算に使用する計算方法。 |
| 枯草菌 | 強いαーアミラーゼを分泌する細菌の一種で、製麹中にこの菌が麹表面に増殖するとスベリ麹(ヌルリ麹)となる。納豆菌もこの中にはいる。 |
| 固定化タンニン | タンニンをセルロースなどの支持体に化学的に結合させた粒状炭。混濁母物質はこのタンニンと結合し吸着される。 |
| コットンリンター | 濾過助剤の一種で、3mmくらいの短繊維で、径は15〜20μm程度の中空系。 |
| コハク酸 | 乳酸と並び日本酒の主要な酸。酵母が発酵する際に副生する。純粋なものは白色の結晶。コハク酸ナトリウムは、貝汁の旨味成分として知られている。日本酒に特有の旨味の一部はコハク酸による。 |
| 古米 | 新米が出回ったのちの前年産米。 |
| 古米臭 | 米の脂肪が変化し古米臭となる。 |
| 古米酒臭 | 古米を使って造った清酒に発生する特有の臭いで、熟成とともに強くなる。その本体は、ジメチルサルファイドといわれている。 |
| 米置き | 甑に米を張る操作。 |
| こもかぶり | 運搬中の酒樽の荷扱いをやりやすくするため、樽をこもで包み縄をかけたのが始まりで、後に装飾が施されるようになった。 |
| 金剛ロール | カーボランダム(砥粒)と長石を混ぜ水を加えて練ったものを炉で焼いたもので、精米機に使用する。 |
| 混合指示薬 | ブロムチモール・ブルー0.2gおよびニュートラル・レッド0.1gを95%アルコール300mlに溶解してつくる。最寄りの指導機関などで調整したものを求めればよい。日本酒などの酸度測定の際に使用する。 |
| 混成酒 | 蒸留酒または醸造酒に他の物品を混合して製造した酒類。合成清酒、みりん、甘味果実酒、リキュール類等。 |
用語解説 あ行 か行 さ行 た行 な行 は行 ま行 やらわ行
| さ |
| サエ | 日本酒がなんとなく濁っている場合に表現する言葉。 |
| 細菌酸度 | 製麹中に乳酸菌等の酸を出す細菌が多数繁殖した時に細菌酸度が高くなり、場合によっては腐造につながることもある。 |
| 殺菌用薬品 | 火落ちなどの防止のために庫内や容器、器具の洗浄、殺菌のために用いる薬品。 |
| 細孔板 | ケイソウ土とプラスチックパウダーを混合し、焼結して濾過板としたもの等。 |
| 採点法 | 利き酒時の採点方法の一つで、1〜3点、1〜10点など点数を付ける方法。普通点数の低い方を良い評価とする。 |
| 酒袋 | 木綿製またはナイロン、テトロン、ビニロンなどの化学繊維製の袋で、醪を入れて搾る。普通は9L容が多い。搾り袋ともいう。 |
| 酢酸 | 食酢の主成分。次の反応式によって、酢酸菌が生産する。 CH3CH2 + O2 → CH3COOH + H2O (エタノール) (酸素) (酢酸) (水) |
| 酢酸菌 | エチルアルコールを酸化して、酢酸を生成する細菌を酢酸菌と総称する。 |
| 酒粕 | 酒醪をこした(上槽した)ときに分離される固形分のことで、清酒醸造の副産物である。清酒粕または単に粕ともいう。 |
| 酒の五味 | 酒の味を構成する要素で、甘味、酸味、辛味、苦味、渋味の5つの味をいう。五味の調和がよくとれている酒が良いとされている。なお、甘味、酸味、塩辛味、苦味、旨味は人間の味覚に感じる最も基本的な味で五原味または五基本味といい、辛味、渋味は口中の粘膜を刺激する温覚、痛感が加わった味といわれている。 |
| サッカロミセス属 | 酵母の分類上の属の一つ。清酒酵母、焼酎酵母などの酒造用酵母が属する。 |
| 雑味 | 清酒の味の内、きたない味のことをいう。苦渋成分が主体と考えられている。 |
| 酸性ウレアーゼ | カルバミン酸エチルの低減のために用いる酵素。 |
| 酸性カルボキシペプチダーゼ | タンパク質やペプチドに作用し、アミノ酸を生産する酵素。 |
| 酸性プロテアーゼ | タンパク質を分解して、2〜20個ほどのアミノ酸が結合したペプチドを生成する酵素。ただし、アミノ酸は生成しない。 |
| 三増酒 | 三倍増醸酒の略称。すなわち増醸酒のこと。 |
| 3点識別法 | 利き酒時の採点方法の一つで2つの酒を比べてどちらが良いか調べる場合などに用いる |
| 3段仕込法 | 1仕込を3段に分けて仕込む方法。日本酒醪では、添、仲、留の3段にそれぞれ1仕込みの総米の1/6,2/6,3/6を基本として順に仕込む。 |
| 産地名の表示 | 製法品質表示基準によると、その清酒が造られ、しかも容器に詰められた地名をいい、よそで造られた清酒を混和したものや、よそにもっていって容器に詰めたものには産地名の表示はできない。産地名には、県、市、町など行政区画上の名称のほか、旧国名や地名で一般によく知られている名称も含まれる。 |
| 3−DG | 3−デオキシグルコソンの略称。アミノ・カルボニル反応の中間生成物で、清酒の熟成に関係が深い。 |
| 酸度 | 上槽前の醪の酸量を100とすると酒母から17、醪工程から73が生成される。醪で生成される酸はコハク酸とリンゴ酸が大部分である。酸度は次式より求められる。 (酸度)=(滴定ml数)*(N/10水酸化ナトリウム溶液のファクター) |
| 酸敗 | 高泡時期になっても泡が粘り、思うように泡が上がってこない、香りには酸臭があり一見して異常であることがわかる。原因としては醪中で有害乳酸菌が異常に繁殖し、酵母が正常な発酵を行えないために起こる。 |
| サンプラント | 殺菌用薬品の一種で、水路などに置き、除菌する。 |
| 酸味料 | 清酒製造の原料として用いられる乳酸、コハク酸、クエン酸及びリンゴ酸のこと。これらの有機酸の表示方法は個別の名称に代え酸味料としてもよいことになっている。 |
| 地(じ) | この期間は発酵が次第に終わりに近づき温度も下がり気味となる。地の状貌は坊主、チリメン泡または渋皮になる場合と厚蓋、飯蓋になる場合にわけられる。 |
| 次亜塩素酸ナトリウム | 殺菌用薬品の一種で、器具により適当な使用方法をとる。 |
| COD | 化学的酸素要求量の略称で、水の有機物による汚染の程度を表す指標の一つである。 |
| しおり法 | 濾過した酒に更に蒸米、麹米、水を仕込んで発酵させたアルコール濃度を高める方法。 |
| 紫外部吸収 | 清酒に波長280nmの光をあて、その吸光度を測定して得られる値。清酒中の芳香族アミノ酸(チロシン・トリプトファン・フェニルアラニン)量の指標になり、清酒のアミノ酸量、着色度、緩衝能などと関係が深い。市販酒では2.0〜6.5程度でかなり幅がある。 |
| JIS規格 | 工業標準化法に基づく我が国の工業規格。鉱工業品の品質の改善、生産の合理化、取引の単純公正化、消費者の合理化等を図り、公共の福祉増進に寄与する目的のために制定。 |
| 湿気麹 | 握ったときの手触りが非常に軟らかく湿気が感じられる麹をいう。水分の多いバカ破精型の麹で酵素力は弱い。蒸米が軟らかすぎるか、製麹中の蒸米の水分発散が少なすぎる場合などにできやすい。多湿麹ともいう。 |
| 仕込 | 水麹に蒸米を投入混和し、予定温度にする操作をいう。 |
| 仕込水 | 仕込みに用いる水で硬水で仕込むと辛口で味が荒くなりやすく、軟水で仕込むと甘口でまろやかな味となりやすいといわれている。 |
| 仕込総米 | 麹、酒母、添、仲、留の米の総量で仕込みのタンクの大きさは仕込み総米の3倍量が必要である。 |
| 仕込配合 | 醪1仕込に要する原料の配合を示したもの。使用する白米、水、アルコールの量を、酒母、添、仲、留、四段などの区分に分け、さらに総米(麹米と掛米の計)、麹米、蒸米(掛米)、汲水に分けて示す。 |
| 脂質 | 加水分解すると脂肪酸を遊離する生体物質の総称。 |
| 自主流通米 | 計画流通米の区分の一つで自主流通米と政府米がある。 |
| 失活 | 熱などにより酵素タンパク質が変性して、酵素が本来の触媒機能を失うこと。 |
| 湿度 | 空気の湿度は、絶対湿度または相対湿度で表す。 |
| 脂肪 | 玄米の表面に多く、オレイン酸などの不飽和脂肪酸など酒には不必要な成分や香りの香気エステルなどの元でもある。 |
| 脂肪酸 | 脂肪が分解されたものでオレイン酸などがある。 |
| 仕舞仕事 | 仲仕事後6〜7時間後に麹の品温を調節するために行う操作。 |
| 蛇管式 | 火入れに用いる器具で最も単純な器具。 |
| 重量パーセント | ある物質100g中に含まれている特定の物質のg数をいう。 |
| 酒化率 | 使用する白米に対する製成清酒の割合をいう。酒化率を示すには、肉垂れ歩合、白米1,000kg当たり純アルコール数量、アルコール収得歩合、原エキス収得率などが用いられる。 |
| 熟成 | 貯蔵により十分香味が整うこと。 |
| 樹脂ライニングタンク | タンクの材質の一つ。 |
| 酒精度浮ひょう | アルコール分を測定するための浮ひょう。比重の差を利用してアルコール分の度数が目盛ってある。 |
| 酒税法 | 酒類についての法律。 |
| 酒税法基本通達 | 酒税法、同施行令、同施行規則を円滑に運営するため、法令の解釈、適用、一般的方針を示すもの。 |
| 酒造年度(BY) | その年の7月より翌年の6月までをいう。 |
| 酒造好適米 | 食糧庁では、米の品種のうち山田錦、雄町、たかね錦、五百万石等の酒造に適する26品種及びこれらの産地(29府県)を指定して、醸造用玄米としている。酒造業界ではこの醸造用玄米を酒造好適米と呼び、これ以外の米を一般米または地米といい区別している |
| 酒母 | 醪の発酵の基になる酵母を培養したもので、「もと」ともいう。酒税法の定義によると、酵母で含糖物質を発酵させることができるもの及び酵母を培養したもので含糖物質を発酵させることができるもの、並びにこれらに麹を混和したものをいい、製薬、製パン用、醤油製造用などの用途に供するものは除かれる。 清酒醸造の場合には、蒸米、米麹及び水の混合物に多量の清酒酵母を培養したものをいい、乳酸を十分量に含み醪の発酵をつかさどる根源となる。生もと系酒母と速醸系酒母に大別される。 |
| 酒母省略仕込 | 通常の酒母の代わりに、培養酵母(液状、泥状、固形、乾燥)を用いる仕込方法をいう。酵母仕込ともいう。 |
| 酒母歩合 | 次式によって求める。 酒母歩合=酒母用総米(kg)/留までの総米(kg)*100 |
| 酒母米 | 溶けをよくする必要から、掛米、麹米とも被糖化性のよい軟質米で、精米歩合は70%以下が好ましい。 |
| 酒母四段 | 製成酒に濃醇な味をつけるために、酒母を四段として醪の末期に添加する方法をいう。現在はあまり行われていない。 |
| 種皮 | 玄米の組織の果種皮、胚芽及び胚乳の中の果種皮の一部。 |
| 酒類 | 酒税法では、「アルコール分1度以上の飲料」を酒類と定義している。 |
| 酒類業組合法 | 「酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律」の略称で、酒税の保全と酒類業界の安定のため酒税の確保と取引の安定をはかることを目的とする法律。清酒の製法品質表示基準はこの法律に基づいて定められている。 |
| 重油 | 石油の一種。原油からガソリン、灯油、軽油等を蒸留した後の留分。比重、粘度、硫黄分によってA重油、B重油、C重油に区別。主としてディゼル機関、ボイラー燃料として使用。 |
| 純アルコール取得量 | 原料白米から生産された純アルコールが白米1,000kg当たり何Lになるかを表し、白米からの酒化率を表す方法として最も利用されている。 {(清酒純アルコール)−(アルコール、調アル中の純アルコール)−(原料清酒の純アルコール)}/白米*1,000 |
| 純アルコール垂歩合 | 醪中の純アルコールが、上槽後にどれほど清酒中の純アルコールとして得られたかを示す歩合であって、次式によって求める。 純アルコール垂れ歩合=(清酒純アルコールL数−原料清酒純アルコールL数)/(上槽前醪純アルコールL数−原料清酒純アルコールL数)*100 |
| 純粋培養 | 目的とする微生物(単一の菌株)だけを増殖させること。 |
| 純米酒 | 精米歩合70%以下の白米、米麹及び水を原料として製造した清酒で、香味及び色沢が良好なもの。 |
| 蒸きょう | 米をむすこと。 |
| 硝酸 | 水に含まれる硝酸は通常塩類の形で存在。水中の硝酸は通常含窒素有機物に由来することが多く、硝酸の多い水は水源が汚染されている疑いがある。 |
| 硝酸カリウム | KNO3で示される化合物。生もと系酒母では、早湧きを防止する目的で、硝酸カリウムを酒母の仕込水に加工することがある。 |
| 硝酸還元菌 | 硝酸塩を還元して亜硝酸塩を生成する機能をもつ細菌。生もと系酒母では、仕込水に硝酸カリウムを加工しておくと、硝酸還元菌の作用で亜硝酸を生成する。この亜硝酸は雑菌を殺し、酵母の増殖を阻止するので、酒母の早湧きを防止する。 |
| 紹興酒 | 中国浙江省の抗州に近い嘉興、紹興などで糯米を原料として造った酒。エキス分が多く、アルコール分は13度程度の日本酒に近い味の酒類。 |
| 醸造アルコール | 日本酒に入れることのできるアルコール。 |
| 醸造酒 | 清酒、ビール、ワインのように発酵が終わった醪をそのまま、または濾過によって清澄にした酒類。 |
| 醸造用活性炭 | 清酒の脱色、脱臭及び味の調製のために製造された活性炭。他の工業用活性炭に比べてメラノイジンの吸着力等が優れ、鉄等の清酒の品質に有害な成分の溶出が少ないものが要求される。 |
| 醸造用資材規格協議会 | 醸造用資材の適正な品質規格の制定、定期的成分検査の実施のため、昭和50年10月21日醸造用資材メーカーが集って設立。現在、乳酸、活性炭、清澄剤、酵素剤、濾過助剤、糖類、酒質保全剤等を含む7部会がある。 |
| 消防法 | 火災を予防、警戒、鎮圧し、国民の生命身体、財産を火災から保護することを目的とした法律。この法律の中で危険物を指定し、これらの貯蔵数量、貯蔵方法、取扱方法を規制している。 |
| 馴養 | 生活環境として本来は適さない培地でも徐々に環境を変化させることによって次第に馴れて増殖できるようになる。 |
| 蒸気圧 | 蒸気の示す圧力のこと。ボイラー等の圧はkg/cuで示す。 |
| 蒸気量 | 蒸きょう中白米中に凝縮される蒸気量は理論的には白米重量の約1/10。実操作では理論値の3倍は必要。釜湯の蒸発量は蒸発面積1u当たり毎分4Lは最低必要。 |
| 上槽 | 清酒醪を圧搾濾過して清酒と粕に分離する操作。圧搾ともいう。 |
| 蒸留 | 溶液を加熱し、発生蒸気を冷却し液体とする操作。 |
| 蒸留酒 | 酒税法の酒類の分類の一つでその他に醸造酒、混成酒がある。蒸留酒とは発酵により得られたアルコール含有物を蒸留して得る酒類である。 |
| 触媒 | 酵素などのように、自分自身は変化しないで、他の物質の変化や化学反応を促進させるもの。 |
| 食品衛生法 | 飲食に起因する衛生上の危害の発生を防止し、公衆衛生の向上及び増進に寄与することを目的に設けられた法律。この法律の中で食品、添加物、器具、容器包装等について規定している。清酒も食品であり、添加物はすべてこの法律の規制を受ける。 |
| 食品添加物 | 食品衛生法によれば、食品の製造の過程で、または食品の加工や保存の目的で、食品に添加したり混和するなどの方法によって使用するものをいう。 |
| 食糧管理法 | 主食である米の必要量を確保することや、米の需給調整など米の管理について規定した法律。この法律に代わって平成7年11月1日から新食糧法が施行された。 |
| 除酸 | 酸の多い清酒を中和剤を加えて酸を減らす操作。 |
| 死米 | 米粒のうち、デンプンの蓄積が特に悪く外観が粉状質で光沢がないもの。成因は米粒が成熟途中でデンプン蓄積が中止され、再び回復しないもの及び成熟が遅れたまま収穫される場合に生ずる。死米には青死米と白死米がある。 |
| 死粒 | 死米ともいう。 |
| シルキー | 濾過助剤の一種。 |
| 白ボケ | タンパク混濁のことで、糖化酵素が麹中に多量生産された場合などに起こる。 |
| 白糠四段 | 吟醸用白米などの精米時に発生する白糠を蒸煮して醪に投入する四段仕込法をいう。 |
| 新MG染色法 | 新MG染色液を使って、精米の良否・功拙を判定する方法。 |
| 真核生物 | DNAが核膜に包まれている高等微生物をいう。カビと酵母は真核生物である。 |
| 真空度 | ビン詰製品のビン内圧力(減圧の程度)を真空度計で測定して得られた値。ビン詰製品の王冠の品質、打栓の適否などを判定する指標になる。1.8Lビンでは40〜60であれば良好である。 |
| 新酒 | 古酒に対応する言葉で製造後夏を経過しない清酒。また、上槽後、火入れの済まない生酒の意にも用いる。最近、四季醸造の普及により、新酒、古酒の区別は明確でない。 |
| 新酒香 | 新酒には麹の香り及び発酵により生ずる芳香がある。これを新酒香または麹バナという。新酒香は燗をすると一般に不快に感ずる。なお、新酒香は火入れを行い貯蔵すれば、やがて消失して熟成香に変わる。 |
| 新酒バナ | 新酒香、麹バナともいう。 |
| 新食糧法 | 従来の食糧法(食糧管理法)に代わって平成7年11月1日から施行された「主要食糧の需給及び安定に関する法律」のこと。 |
| 真精米歩合 | 通常の精米歩合は、糠部に移行した砕米を白米重量に加算していないので、真実の精米歩合より低い値になるために見掛け精米歩合といわれている。この欠点を除くために考えられた歩合で、次式より求める。 真精米歩合(%)=(白米整粒1,000粒の重量)/(玄米整粒1,000粒の重量)*100 |
| 浸漬 | 白米に適度の水を吸収させて、適度の吸水率を持ち、弾力性のあるさばけの良い蒸米に仕上げることを目的とする。 |
| 浸漬米吸水率 | 次式によって求める。 吸水率(%)=(浸漬後の重量kg−白米の重量kg)/(白米の重量kg)*100 |
| 浸漬時間 | 吟醸米の数分間といった短いものから、一昼夜という長いものまであって一様ではないが吸水率は28〜30%が標準である。 |
| 浸漬水 | 浸漬に使用する水のこと。 |
| 浸漬水温 | 10〜13℃が標準。 |
| 新陳代謝 | 生物が存在するために必要な物質を体内に取り入れ、用済みとなった古い物質を体外に出す現象。 |
| 心白 | 米粒の中心部 |
| 水酸化第一鉄 | 化学式ではFe(OH)2。極めて酸化されやすく赤褐色の水酸化第二鉄に変わる。水の気曝はこの変化を利用したもの。第一鉄が第二鉄に変わることによって溶解度は1/40に減少し、鉄が沈殿物として除かれる。 |
| 水酸化ナトリウム 溶液 | 酸度やアミノ酸度の分析時に使用する。 |
| 水質汚濁防止法 | 工場及び事業場から排出される水の排出を規制して、公共用水域の水質の汚濁を防止するための法律。 |
| 水素イオン濃度 | 溶液の酸性・アルカリ性の程度を示す数値で、pHと略記する。pH7が中性で、数値が7より小さければ酸性、大きければアルカリ性である。市販酒のpHは、4.2〜4.7の範囲にある |
| 水道法 | 公衆衛生の向上と生活環境の改善に寄与するため、清浄で豊富低廉な水を供給することを目的とした法律。水道水の水質基準を規定している。 |
| 水分活性 | 食品や培地が周囲の空気と平衡状態にある時の相対湿度(%)を100で割った値に相当し、次式により表される。 水分活性=食品の水蒸気圧/その温度での最大蒸気圧 水分活性は1以下の値を取り、1に近いほど微生物が利用できる自由水が多いことを示す。 |
| 筋泡 | 留後2〜3日目(留めた日を1日と数える)に醪表面に数本の筋となった泡が見られ、酵母が増殖をし、発酵が開始されたことを意味する。 |
| ステンレスタンク | タンクの材質の一つ。 |
| スッポン仕込み | 労力の節減のため直接親桶に仕込むこと。 |
| 炭臭(すみしゅう) | たんしゅうともいう。 |
| 素焼 | ケイソウ土に粘土を混ぜて成形焼結した多孔質の濾剤。 |
| 生酸菌 | 酒母や醪中で酸を生成する細菌の総称であるが、その大部分は乳酸菌である。水、麹、酒母、醪などの生酸菌による汚染の程度を知るために、生酸菌の検出や細菌酸度を測定する方法がある。 |
| 生絹(せいけん) | 濾過助剤の一種で、シルキーと同様の性状である。 |
| 清酒歩合 | 原料白米100kgから何Lできたかを表す。アルコールや糖類の添加が多ければ多いほど清酒歩合は高くなる。清酒歩合は次式で求められる。 清酒歩合=(清酒(L)−原料清酒(L))/白米(kg)*100 |
| 清酒の製造方法の承認基準 | アルコール添加酒(普通醸造酒)や増醸酒を製造する場合の承認の取扱について規定したもので、アルコール使用限度数量、増醸酒用原料白米の使用割合(増醸割合)及び米以外の原料の種類と使用量などに制限が設けられている。 上記の清酒の製造に当たっては、あらかじめ所轄税務署長の承認を受けなくてはならないが、この基準に当てはまる場合に限り承認を受けることができる。 |
| 整蒸機 | 連続蒸米機等でボイラー蒸気を使用する場合、ボイラーからの直接蒸気は蒸気圧が高く、また生蒸気から鉄分の混入が考えられるため、一度この装置内の水中に吹き込んで再蒸発させて利用するための装置。 |
| 製造物責任法 | 平成7年7月1日から施行された生活者重視、消費者保護の視点から制定された法律。 |
| 製法品質表示基準 | @吟醸酒:精米歩合60%以下の白米、米麹及び水、又はこれらと醸造用アルコール(95%アルコールとして白米の10%以内)を原料として 吟味して製造した清酒で固有の香味及び色沢が良好なもの。 A純米酒:精米歩合70%以下の白米、米麹及び水を原料として製造した清酒で香味及び色沢が良好なもの。 B本醸造:精米歩合70%以下の白米、米麹、醸造アルコール(95%アルコールとして白米の10%以内)及び水を原料として製造した清酒 で、香味及び色沢が良好なもの。 また特定名称酒のうち、次の要件を満たすものについては下記の名称を容器等に表示することが認められている。 @純米吟醸:吟醸酒のうち、米、米麹及び水のみを原料として製造したもの(大吟醸酒に該当するものには純米大吟醸と表示できる。) A大吟醸酒:吟醸酒のうち、精米歩合50%以下の白米を原料としたもの。 B特別純米酒:特別本醸造酒:純米酒または本醸造酒のうち、精米歩合60%以下の白米を使用したもの、又は醸造用玄米(酒造好適米) の使用割合が50%を越え、その使用割合を表示したもの。 上記の他に、日本酒の製法品質表示基準では下記の名称を付すには次の要件を満たすことを条件としている。 @原酒:製成後、加水調製をしていない日本酒。 A生酒:製成後、一切加熱処理をしていない日本酒 B生貯蔵酒:製成後、加熱処理をしないで貯蔵し、製造場から移出する際に加熱処理した日本酒。 C生一本:単一の製造場で製造した純米酒。 D樽酒:木製の樽で貯蔵し、木香のついた日本酒。 |
| 精米歩合 | 精米して得られた白米の量を使用した玄米の量で割り、100を乗じた数。清酒醸造には一般に70%内外の精米歩合の白米が使用される。 |
| 整粒 | 粒形が完全で、被害粒、死米、異種穀粒および異物を除いたもの。健全粒または完全粒という。 |
| 政府米 | 計画流通米の区分の一つ。 |
| 責槽 | 槽掛けを初めて約一昼夜すると袋の位置を変えて袋の積替えを行い圧力をかけること。 |
| ゼラチン | 動物の骨や繊維組織にあるタンパク質コラーゲンを水と煮沸して得られる。清酒の滓下げ時に柿渋と併用して使う。 |
| セルラーゼ | セルロース(繊維素)を加水分解する酵素。この酵素を主成分とするセルラーゼ剤は、硬質米など吸水不良の白米処理に用いられている。 |
| セルロース繊維 | 濾過助剤の一種で、繊維の長短は、原料紙の諸性質に大きく影響している。セルロース繊維には、木材(パルプ)が代表的なもので、麻・竹などの原料がある。 |
| 前暖気 | 酒母の加温操作の2段階に分けられるうちの第一段階で、打瀬から膨れまでの加温操作 |
| 前緩後急型 | 醪の発酵型式の一つ。留後の酵母の増殖が遅れ、従って品温の上昇がゆるやかで、糖化が先行した場合にこの型となる。例えば、枯らしの長い老ねた酒母と糖化力の強い麹を使った場合などに起こりやすい。高泡末期から品温の上昇が急激となってアルコールの出方は多く、粕は少なくなり、味は濃いが酸と着色が大きく酒質の荒い酒となる。 |
| 前緩後緩型 | 醪の発酵型式の一つ。発酵が弱く、蒸米は溶けるがブドウ糖にまで糖化されにくい場合にこの型となる。例えば、枯らしが過ぎて死滅酵母の多い酒母を使ったときや、バカ破精ないしは飯麹の多い湿気た麹を使用し蒸米が軟らかくて溶け過ぎの時に多くみられる。アルコールの出方は少なく、甘ダレで、色もつき酒質は良くない。酒化率も悪くなる。 |
| 前急後緩型 | 醪の発酵型式の一つ。若い酒母と若い麹を使ったときのように醪の初期の発酵は旺盛であるが糖化が伴わないために発酵が持続せず途中から発酵力が弱まり品温も下がって後半のボーメの切れが鈍くなる場合と意識的に醪後半の温度を下げて緩やかに発酵させる場合がある。前者の場合は幾分イラ湧き気味で苦みが出ることが多く、一般に薄い酒質となり粕も多くなる。後者の場合は、キメの細かい味のきれいな酒質に期待できるが粕は多くなりやすい。 |
| 前急後急型 | 醪の発酵型式の一つ。若い酒母と硬い麹を使い、蒸米が硬い場合、精米歩合が高い場合にこの型になりやく湧き進み傾向で、酒質は苦味があり、薄辛く、粕が多くなりがちであるこの場合低温経過をとれば、蒸米が硬くても前急後急にはならず淡麗で酸の少ない酒となる。但し、味薄で粕の多いことは変わりない。 |
| 洗米 | 白米の表面に付着している糠を取り除くために、水で洗うこと。洗米機による方法、水輸送による方法及び手洗いによる方法がある。 |
| 選米 | 玄米の段階で行う方法と、白米にしてから行う方法がある。選米することにより、無効精米歩合を低くし、酒造りに不良な異物を取り除くこととなる。 |
| 選米機 | 選米する機械。 |
| 千粒重 | 千粒の米の重量。 |
| 増醸酒 | 醪にアルコールに糖類、有機酸及びグルタミン酸ナトリウム等を混合した液を加えた酒。 |
| 増醸率 | 原料白米の23%以内のもの。 |
| 総米 | 醪1仕込に使用する白米総重量のことで、仕込総米ともいう。四段掛けをする場合は四段用の白米も含み、留添までの白米総重量を三段総米ともいう。 |
| 総破精 | 破精廻りが蒸米の表面全体に行き渡り破精込みが深くて、糖化力、蛋白分解力の強い麹を総破精麹という。酒母麹などに適している。 |
| 総量規制 | 東京湾、伊勢湾、瀬戸内海は指定水域とされ、これらの指定地域内にある特定施設を有する事業場のうち1日の平均排水量が50トン以上の場合にかかる規制で、汚濁物質の絶対量を規制する。 |
| 添 | 初添、添仕込のこと。 |
| 速醸系酒母 | 生もと系酒母が、酒母中に乳酸菌を増殖させて乳酸をつくらせるのに対して、乳酸を添加してつくる系統の酒母をいう。普通速醸酒母、高温糖化酒母、希薄酒母、ウルトラセブン酒母などがある。 |
| 速醸酒母 | 水麹時に乳酸を添加し、同時に培養酵母を加え、まず糖化を進め、次に膨れ・湧付きに導く造り方をする酒母。仕込から膨れまでの標準日数は7日前後。 |
用語解説 あ行 か行 さ行 た行 な行 は行 ま行 やらわ行
| た |
| 大気汚染防止法 | 工事や事業場から排出されるばい煙や、自動車排出ガスなどによる大気汚染を防止することを目的とする法律。 |
| 代謝 | 生物が生命を維持するためにしている物質変化をいう。 |
| ダイヤザン | 殺菌用薬品の一種。 |
| 高泡 | 岩泡が黄色味を帯び、一層高くなって表面の凹凸がなくなった時をいう。 |
| 多管式熱交換器 | 多数の真鍮またはステンレス製の小口径伝熱管を外套管の中に収め、伝熱管外に温湯を通し、管内に日本酒を通して熱交換を行わせる装置。 |
| 暖気樽(だきたる) | 酒母を暖めるために用いる手掛けの付いた容器で中に湯を入れるもの。 |
| 濁度 | 清酒の濁りの程度を表した値で、タービディティともいう。蒸留水が0で、20以下ならサエが非常によく、30以下が標準、50くらいで多少、100くらいで相当ボケている。 |
| 脱酸 | 除酸と同一の意味。 |
| 玉泡 | 醪の状態で、落泡から玉状の泡に変り、前玉泡、本玉泡、小玉泡と順次泡が小さくなる。玉泡は白くかすんでおり、この時期に清酒特有の芳香が出て酒の味も次第に整ってくる。 |
| ため | 少量の水を運ぶための道具で、約20L入。 |
| ターベル | 殺菌用薬品の一種。 |
| 竪型精米機 | 昭和8年に発明された精米機で、竪型精米機の出現により、精米歩合を低くすることが容易になった。 |
| 竪型連続蒸米機 | 蒸気の損失が少なく効率がよいという利点のある蒸米機。 |
| 多糖類 | 澱粉やセルロースのように加水分解すると多数の単糖類になるもの。 |
| 種麹 | 清酒麹の製麹では、麹菌の繁殖は胞子の発芽から出発する。その胞子を供給する役割を果たすのが種麹である。種もやしともいう。 |
| 垂れ口 | 上槽中に酒が酒槽から出てくる口をいう。酒槽の片方の側面下部についている。槽口、亀口、樋口、銚子口ともいう。 |
| 炭水化物 | 糖類及び糖類と類似の構造をもつ有機化合物を総称して炭水化物という。例えば、ブドウ糖のような単糖類、蔗糖のような二糖類、澱粉のような多糖類が含まれる。 |
| 単糖類 | ブドウ糖や果糖のように、これ以上簡単な糖に分解できない糖をいう。 |
| タンパク混濁 | 清酒を60℃以上に熱すると溶けて透明になる性質があり、清酒が濁っている場合はタンパク混濁か火落ちの可能性がある。タンパク混濁は滓下げにより除去できる。 |
| タンパク質 | タンパク質は動植物体を構成する重要な成分で、分解すると種々のアミノ酸を生じる高分子化合物である。米の中の主要タンパク質はグリテリン(オリゼニン)と呼ばれている。酵素もまたタンパク質である。熱、化学薬品、放射線等の作用により生理的機能が失われたり、化学的、物理的性質などが変化する。この現象をタンパク質の変性という。 |
| 蛋白分解酵素 | 清酒製造にとって重要な麹中のタンパク質分解酵素は、酸性プロテアーゼと酸性カルボキシペプチダーゼの2者である。 |
| チタン酸カリウム | 濾過助剤の一種。 |
| 着色度 | 清酒に430nmの光をあて、その吸光度を測定して得られた値。蒸留水を対照とし、清酒の厚み10mm当たりの吸光度で示す。蒸留水の吸光度0で、着色の濃いものほど大きくなる。 通常の市販酒では、0.010〜0.035程度である。 |
| 中性ホルマリン溶液 | アミノ酸度 を測定するときに使用する薬品。 |
| 中和剤 | 酸度を下げるために使用する薬品でアンモニア等がある。中和剤を使用しすぎると味がぼけるとともに、香味にクセがでるので中和は控えめに行う。 |
| 調合 | 目的の品質、成分の酒にするため、2種類以上の酒を混ぜ合わせること。 |
| 調湿法 | 蒸米吸水率を制御するために、洗米前の白米水分を調節する方法をいう。 |
| 調味アルコール | 原料用アルコールに水、ブドウ糖、水飴、有機酸(乳酸、コハク酸、クエン酸、リンゴ酸)及びアミノ酸塩(グルタミン酸ナトリウム)を混和した液で、調アルと略称される。増醸酒に用いる。 |
| 直接還元糖 | 分子内に遊離するアルデヒド基またはケトン基をもち還元性を示す糖を還元糖といい、この糖量をブドウ糖に換算したものをいう。清酒の場合には、ブドウ糖量に等しい量とみて大差ない。市販酒の直接還元糖量は3〜4%程度である。 |
| 貯蔵庫 | 清酒の品質管理がしやすく、火落菌の汚染防止を徹底できる構造の場所。 |
| 貯蔵タンパク質顆粒 | 米中のタンパク質の約90%を占めるタンパク質で、Protein Body(PB)と呼ばれる。 PBにはPB−TとPB−Uの2種類あり、1:2.4の比率で存在する。PB−Tは醪中で消化されず粕へ移行し、PB−Uが消化される。PB−Uは麹の酵素によって分解され、ペプチド及びアミノ酸になり、清酒の呈味成分となる。またアミノ酸は、酵母によって高級アルコールに変わり、清酒の香気成分となる。 |
| チロシナーゼ | チロシンを酸化して色素をつくる反応を触媒する酵素。麹の褐変や粕の褐変(黒粕)に関係する。 |
| 月の輪 | 甑の釜の上にするパッキングのこと。 |
| 突破精 | 蒸米に麹菌が繁殖して菌糸が白く見える部分を破精といい、麹粒の表面に破精が広がっている状態を破精廻り、麹粒の内部に食い込んでいる状態を破精込みという。破精廻りがまばらで、破精込みの深い麹を突破精麹といって、よい麹とされ、特に吟醸麹では理想とされる。トラ破精ともいう。 |
| 壷代(つぼだい) | 酒母の仕込み容器。永禄年間頃までは酒母、醪の仕込みに壷を使用。その後杉材の容器を壷の代わりに使うようになり、さらに現在のホーロータンクに代わった。昔の名残を留めた名称。 |
| 積替え | 蓋麹法で製麹するとき、盛りと仲仕事の間、仕舞仕事と出麹の間などに、麹を撹拌することなく、単に麹蓋の上下、前後、左右の位置を入れ替えることによって、各々の麹蓋の相互間の温度差を少なくする操作をいう。 |
| 詰口 | 市販酒として容器に詰める直前の酒で、酒質を調整し割水したもの。 |
| ツワリ香 | 醪の若搾りや清酒が火落ちした場合に発生することがある。ジアセチルが香りの主体。 |
| 低アルコール清酒 | 普通の清酒よりもアルコール度数の低い清酒のこと。消費者のライト志向に対応して近年開発された。アルコール度数は、12〜14度、6〜10度など各種であり、またガス入りのもの、高酸味のもの、濁り酒の形のものなどもある。 |
| TTC染色法 | 協会6,7,9,10号などの優良酵母は、いずれもTTCによって赤色に染まるが、野生酵母は桃色に染まることを利用して、酒母及び醪中の酵母の純度を調べる方法。 |
| デキストリン | 澱粉をαーアミラーゼで分解すると生成する。ブドウ糖が何個かつながってできているが、その数は一定していない。 |
| 出麹 | 出来上がった麹を麹室から出す操作、あるいは出した麹そのものをいう。 |
| 出麹歩合 | 出麹の吸水率を示す歩合。 出麹歩合(%)=(出麹kg数−白米kg数)/白米kg数*100 |
| 手造り | 純米酒あるいは本醸造酒のうち、特に甑・麹蓋(箱)を使用し、生もと系または速醸系酒母によって製造した清酒をいう。ただし、清酒の製法品質表示基準には定められていない。 |
| デフェリフェリクリシン | 麹菌などの生産する環状のヘキサペプチド(6個のアミノ酸が環状に結合したもの)。鉄分と結合しないものをデフェリフェリクリシン、結合しているものをフェリクリシンという。デフェリフェリクリシンは無色、フェリクリシンは赤褐色、清酒中に鉄分が多いと着色するのはこのため。 |
| テリ | 酒の濁りを表す表現。サエの同義語。 |
| 電解質 | 水に溶解して、その全部または一部がイオンに解離する物質。例えば、食塩を水に溶かすと、ナトリウムイオン(Na+)とクロールイオン(Cl−)に電離する。 |
| 転化糖 | 1分子の蔗糖を加水分解すると、1分子のブドウ糖と1分子の果糖ができる。この加水分解を特に転化と呼び、出来上がったブドウ糖と果糖の混合物を転化糖という。 |
| 澱粉 | 植物の光合成によってつくられ、多数のブドウ糖がつながってできた高分子化合物でアミローズ、アミロペクチンから成る。糖化酵素の作用によりブドウ糖に分解される。 |
| 糖化 | 澱粉質がブドウ糖にまで加水分解される変化。 |
| 糖化型アミラーゼ | グルコアミラーゼの別名。 |
| 糖化酵素 | 澱粉を分解して糖に変える酵素で、糖化型アミラーゼやグルコアミラーゼのこと。 |
| 糖蜜 | 蔗糖、ブドウ糖などの結晶をとった後の母液を煮詰めたもので、多量の糖を含んでいる。廃糖蜜、精製糖蜜、ハイテスト糖蜜などの種類がある。 |
| 糖類 | 清酒中の糖類としては、グルコースが大部分であるが、そのほかにマルトース、イソマルトース、パノース、イソマルトトリオース、その他のオリゴ糖などが少量ずつ含まれている。 |
| 胴割れ | 米が乾燥中に雨に当たるなどの急激な吸湿や火力乾燥による急激な乾燥によって胚乳部に生じたひびをいう。胴割れをした米粒が多いと、精米・浸漬等によって砕けやすく、吸水量が多く、胴割れしていない米粒との吸水速度のつりあいを欠くため酒造に適さない。 |
| 特定事業者 | 特定施設を有する事業者。 |
| 特定施設 | 人間の健康に被害を与える物質を排出したり、水質を悪化させる恐れのある施設で、清酒製造関係では次のものが該当する。 @原料処理施設 A洗浄施設 B濾過施設 |
| 床 | 製麹工程で、蒸米を引き込んでから盛りまで堆積しておき、床揉み、切返しなどの作業を行う場所をいう。 |
| 床麹法 | 引込みから出麹まで、すべて床の上で製麹する方法をいう。 |
| 床揉み | 麹室に引き込んだ蒸米を床の上に拡げ、種麹を撒布して、胞子が蒸米に均一に付着するようによくもむ作業をいう。床がえしともいう。 |
| 留添 | 3段仕込の最後の仕込みのこと。(単に留ともいう)総米、麹米及び汲水は醪の総米、麹米および汲水から添・仲分を差し引いて求めるので特に歩合は考える必要はないが、留の総米は湧進め型では添えに対して約3倍量、湧抑え型では約4倍量となるが、湧抑え型は最近ではほとんど見られなくなっている。 |
| トランスグルコシダーゼ | αーアミラーゼが澱粉に作用するとオリゴ糖ができる。トランスグルコシダーゼは、このオリゴ糖に作用してブドウ糖に切り離し、このブドウ糖を他のオリゴ糖に結合させて、非発酵性のオリゴ糖をつくる。また、エチルアルコールに結合させてエチルグルコシドをつくる。 |
用語解説 あ行 か行 さ行 た行 な行 は行 ま行 やらわ行
| な |
| 仲添 | 3段仕込の2段目の仕込みのこと。(単に仲ともいう)添の総米の約1.9倍を仲の総米とする。麹歩合は22〜23%、汲水は120%が標準である。 |
| 仲仕事 | 盛り後7〜8時間後に、麹の品温を調節するために行う操作。 |
| 中生種(なかてしゅ) | 米の出穂の早晩により、早生種、中生種、晩生種の品種があり、そのうちの1種。 |
| 生酒 | 上槽から火入れをする前までの日本酒。いろいろな酵素が失活していないこと、殺菌されていないことからこの時期の日本酒は変化しやすい。「きざけ」と読むときは生一本と同様な意味になる。 |
| 生老香 | 生酒の不快な臭いの表現。 |
| 軟質米 | 食糧庁でいう軟質米とは、米の規格で述べた水分含量の多いものをいうが、酒造業界でいう軟質米とは、その成分規格をいうのではなく、酒造実績に基づいて次の性質のあるものをいう。 @吸水性がよいこと。 A麹菌がよく破精込み、製麹しやすいこと。 B酒母、醪で溶けやすいこと。 上記の逆の性質のものを硬質米という。 |
| 軟水 | カルシウムやマグネシウムの含量が少ない水。 |
| 肉垂れ歩合 | 原料白米だけ(汲水も除く)から製成された清酒の割合をいう。酒化率を示す一つの指標であって、70%前後が普通である。 肉垂れ歩合(%)=(清酒L数−アルコールL数−原料清酒L数)/白米kg*100 |
| 二重管式熱交換器 | 二重管の内管中を流れる液体と外管と内管の間を流れる液体との間で熱交換させる装置。 |
| 日光着色 | 紫外線などにより着色すること。マンガンなどは日光着色を促進する。 |
| 2点嗜好法 | 利き酒時の採点方法の一つ。 |
| 二糖類 | 加水分解によって、1分子から2分子の単糖類を生じる糖類の総称。例えば、蔗糖、麦芽糖など。 |
| 日本酒センター | 清酒業安定法に基づいて、日本酒造組合中央会の近代化事業の一環として、昭和56年10月に発足した。日本酒に関するデータバンク的な機能と、メーカーからの商品情報や清酒についての正しい知識を消費者にPRする役割を果たしている。 |
| 日本酒造組合中央会 | 酒類業組合法に基づき、酒税の保全に協力し、また共同の利益を増進するために、清酒製造業者によって組織された酒造組合(税務署単位あるいは都道府県単位)を、全国的にまとめている組織である。 |
| 日本酒度 | 清酒の比重を示すのに便利なように工夫された、清酒独特の単位であって、15℃の清酒に日本酒度浮ひょうを浮かべて測定する。15℃で4℃の純粋の水と同じ重さのものの日本酒度は0であり、それよりも軽いものは正の値、重いものは負の値をとる。計量法により、日本酒度は次のように定義されている。 日本酒度=(1/比重−1)*1443 |
| 日本醸造協会 | 醸造に関する科学・技術の研究とその振興を図り、醸造の進歩発展に資することを目的として、大正4年に創立された財団法人である。 |
| 日本薬局方規格 | 薬事法に基づいて、中央薬事審議会によって制定された医薬品の規格。 |
| 煮もと | 高温糖化酒母の原型で、戦国時代から江戸初期にかけて使われた。 |
| 乳酸 | 発酵法によるほか、合成法によっても製造される。清酒製造用の酒母においては、乳酸はpHを低くし、酵母を純粋に生育させる点で非常に重要。また、清酒中の重要な酸。 |
| 乳酸発酵 | 乳酸発酵にはホモ型とヘテロ型の両者がある。 ホモ乳酸発酵 C6H12O6 → 2C3H6O3 ブドウ糖 乳酸 ヘテロ乳酸発酵 C6H12O6 → C3H6O3 + C2H5OH + CO2 ブドウ糖 乳酸 エチルアルコール 炭酸ガス |
| 乳糖 | ガラクトースとブドウ糖が結合した糖で、母乳や牛乳に多く含まれている。清酒酵母は、この糖を発酵することができない。 |
| 尿素非生産性酵母 | カルバミン酸エチルの低減策として使用される。 |
| 糠(ぬか) | 玄米を精米する工程で、精米歩合90%位まで出てくる糠を赤糠、85%位までを中糠、75%程度のものまでを白糠、これ以下の部分を特上糠または特白糠という。 |
| 抜掛け法 | 水切りをした白米を甑の中に張り込む方法の一つで、まず少量の白米を甑の中に平らに置き、蒸気が吹き抜けたならばさらに適量の白米を置くことを繰り返す方法をいう。 |
| 塗り破精 | 米粒の表面だけ麹菌が生え内部には破精込みの悪い麹をいう。 |
| 熱効率 | 仕事のエネルギーの供給エネルギーに対する割合。 |
| 熱酒瓶詰め | 加熱殺菌した清酒を、熱酒の状態でビン詰めする方法をいう。 |
| 熱伝導 | 熱が物質を伝わって、高温物体から低温物体に移る現象。ホーロータンクはステンレスタンクに比べて熱を伝えやすいから、冷所で丸冷ましを行う場合は早く冷却できる。 |
| 農産物検査法 | 農産物について国が検査をし、それによって農産物の公正かつ円滑な取引とその品質の改善とを助長し、あわせて農業経済の発展と農産物消費の合理化に寄与することを目的とした法律。この法律の規定に基づき農産物規格規程が定められ、その中で水稲うるち玄米や醸造用玄米などの銘柄と規格(検査基準)が定められている。 |
| 濃淡度 | 清酒の味の濃淡の程度を示す値で、清酒のブドウ糖濃度(S)と酸度(A)から次式によって求められる。この式により味の濃淡の程度が約70%説明できる。 Z(濃淡度)=0.42S+1.88A−4.44 ブドウ糖濃度の代わりに日本酒度(N)を用いる場合は次の式による。 Z=94545/(1443+N)+1.88A−68.5 |
| 呑切り | 火落ち等の早期発見、庫内全般の酒質の把握、個々の酒質、熟成に応じて調合、出荷時期を決める等の目的で行われる。通常初呑切りは6〜8月の間に行う。 |
用語解説 あ行 か行 さ行 た行 な行 は行 ま行 やらわ行
| は |
| 胚芽 | 米粒の約3%を占め、タンパク質、脂肪、灰分、ビタミンB1等に富む。 |
| 培地 | 微生物の培養に使用する液体ないし固形の物質のことで、培養基ともいう。培養する微生物の成育に必要な栄養物質などが含まれている。液状のものを液体培地、固形のものを固体培地という。 |
| 胚乳 | 外胚乳と内胚乳に分かれる。内胚乳は主として澱粉で、米の大部分を占める。外胚乳は果皮、種皮と一緒に糠として除かれる。 |
| 培養酵母 | 優良な性質を持った酵母を選び、純粋に培養したもの。野生酵母と区別していう。 |
| 端桶(はおけ) | 清酒を貯蔵するときは、酒質の劣化や火落ちを防ぐために、タンクに満了入れておくことが望ましい。これに対して、出荷時に一部の酒を取り出したために、残部の酒がタンク内に残っている状態をいう。 |
| バカ破精 | 水分の多い湿気麹の場合には、破精廻りも破精込みも共に過剰になり、これをバカ破精と通称する。 |
| ハキ | 利き酒した後の吐き出す酒を受け入れる容器をいう。 |
| バクテリア | 単細胞の微生物。細胞の二等分裂によって増える一群の生物。 |
| 発酵性糖類 | 酵母により発酵可能な糖類。例えば清酒酵母はブドウ糖、蔗糖等をよく発酵するが、マンノース、コージビオース等は発酵しない。 |
| 白米整粒 | 白米のうち被害粒、砕米、死米、未熟米等を除いた完全粒のこと。 |
| 白米1,000kg当たり純アルコール数量 | 原料白米1,000kgから発酵によって生成された清酒中の純アルコール(100%アルコール)の数量(L)をいい、酒化率を表す一つの方法である。 白米1,000kg当たり純アルコール数量(L) =[(清酒の純アルコールL数)−(アルコール,焼酎,調味アルコールの純アルコールL数)−(原料清酒の純アルコールL数)]/白 米kg×1000 |
| 白米歩合 | 留仕込直後に、白米が占める醪容量の割合をいう。留即時歩合ともいう。蒸米や麹の吸水率が高いときに、この歩合が高くなる。 白米歩合(%)=(留即時醪L数−汲水L数)/白米kg数*100 |
| バケットコンベアー | ベルトにバケットを取り付けたもの。そのバケットに物を入れて運ぶ。縦の移動に利用。 |
| 箱麹法 | 製麹を省力化するために、麹蓋を大型にして、15〜45kgの麹を盛る箱を使う方法をいう |
| 破精 | 蒸米上に麹菌の菌糸が生育して白く見える状態をいう。 |
| 破精落ち | 麹菌がほとんど増殖せず、蒸米のまま硬くなった麹をいう。 |
| 破精廻り | 麹粒の表面に破精が広がっている状態をいう。 |
| 発酵 | 呼吸と同様に、微生物のエネルギー獲得の一手段である。呼吸のように基質を炭酸ガスと水にまで完全に酸化せず、最終産物として、アルコールや有機酸など有用な物質をつくる。 |
| 発酵助成剤 | 発酵を助成し、健全な醸造を期するために、仕込水や醸造工程中に加える物質で、乳酸食塩、酸性リン酸カリウム、酸性リン酸カルシウム、リン酸アンモニウム、硫酸マグネシウム、硫酸アンモニウムなどがある。 |
| 初添 | 三段仕込みの最初の仕込み。普通、水麹後1〜3時間後に標準温度で仕込む。 |
| 初呑切り | 第1回の呑み切りのことで、通常、6〜8月に行う。 |
| 早湧き | 米粒の溶解糖化が遅れ、糖分の集積が十分でない時期に酵母が増殖を始め、膨れあるいは湧付きの状貌となること。生もと系の酒母では乳酸菌等の淘汰が不十分で腐造となる危険がある。 |
| 腹白 | 米粒の中心部に白色部分のある心白に対し、米粒の腹部に白色不透明な部分のあるものをいう。精米時に砕けやすい。 |
| ハリツケ法 | 火入れ時の清酒に活性炭を投入しそのまま貯蔵することをいう。 |
| 半切り | 物料を入れたり、道具を洗うなどいろいろな用途に使う平たい桶をいう。容量は140〜360Lが普通である。 |
| 半仕舞 | 1日おきに醪1本ずつ仕込むことをいう。 |
| パントテン酸 | ビタミンB群の一つ。酵母の生育の際に、酵母によってその要求性に差があるため、例えば、協会7号酵母の識別に利用される。 |
| PAA | ポリアクリルアミドの略称。 |
| PAC | ポリ塩化アルミニウムの略称で、パックとも呼ぶ。 |
| BMD値 | 留後の日数に、その日のボーメ度または日本酒度の値を乗じたものをBMD値と呼び、醪の管理に利用する。 |
| PL法 | 製造物責任法 |
| BOD | 生物化学的酸素要求量の略称で、水の汚染度を示す指標の一つ。水中の有機物が微生物によって資化され、水や炭酸ガスになるまでに必要な酸素量をいう。 |
| BCG培地 | 麹、酒母、醪中の生酸菌の有無を検出する培地。 |
| ppm | 溶液1Lの中に含まれる溶質のmg数。 |
| 火入れ | 清酒を60〜65℃に加熱して殺菌すること。火入れは、殺菌ばかりでなく、酵素の破壊による酒質の安定化、香味の調熟などにも重要な働きをする。 |
| 冷込み | 仕込の初期から蒸米の溶解糖化が先行して酵母の発酵が停滞し、ボーメが集積してアルコールの生成が悪く、遂には発酵が停止するような現象。 |
| 火落ち | 清酒に火落菌が増殖して、白濁、酸の増加、火落ち臭の発生などが発現する現象をいう火落ち臭は主にジアセチル、揮発酸からなり、ツワリ香に似ている。 |
| 火落菌 | アルコールに対する耐性があり、清酒中で容易に増殖する特殊な乳酸菌群をいう。清酒中で生育し、火落ちを起こす。 |
| ビオチン | ビタミンHともいう。ビール酵母やパン酵母はビオチン要求性であるが、清酒酵母は要求しない。 |
| 被害粒 | 発芽した米、病害・虫害を受けた米、奇形の米、胴割れした米、砕米、茶米などをいう。 |
| 非褐変性黄麹菌 | チロシナーゼを生産しない黄麹菌のことをいう。 |
| 引込み | 蒸米を麹室に入れ、床の上に33〜36℃の温度で積み上げる作業をいう。 |
| 引込香 | 清酒を口に含み、すすりながら口中にまわし、鼻から息を出すときに、呼気と共に感じられる臭いをいう。口中香、含み香ともいう。 |
| 日仕舞 | 毎日醪1本ずつ仕込むことをいう。また、毎日2本ずつ仕込むことを2個仕舞という。 |
| 比重 | 物体の重さと、それと同体積の4℃の水の重さの比を比重という。 |
| 被糖化性 | 麹の酵素によって糖化される程度のこと。酒米の性質としては被糖化性の良いものがよい。 |
| 老香 | 麹の老香とは、製麹時間を長くした時に発生する臭い。清酒の老香とは、清酒がよく熟成した時に発生する臭いをいう。 |
| 比熱 | ある物質1kgを温度1℃上昇させるのに必要なキロカロリー数を、その物質の比熱という。 |
| ひねり餅 | 蒸きょうを終える直前に、蒸している米の少量をとり、手のひらでつぶしてこね、餅状にしたものをいう。これによって蒸し具合を調べる。 |
| 非発酵性糖 | 酵母により発酵されない糖のことで、発酵終了後の醪液中に残り、清酒の濃味に関するといわれている。清酒中の非発酵性糖にはイソマルトース、パノース、コウジビオースなどがある。 |
| 飛沫同伴 | 蒸しの際、沸騰によって飛散する湯滴が蒸気と共に甑内に入り込む現象をいう。主に和釜に張り込んだ水量が多すぎるときに起こる。 |
| ひやおろし | 昔は冬から春につくられ火入れして貯蔵した清酒は、秋になりその温度と外気温が同じくらいになると、貯蔵容器の大桶から樽に詰めて出荷した。これをひやおろし(冷卸し)という。この時期になると、新酒のあらさがすっかり消えまるみが出てほどよく熟成し、酒の最も飲み頃とされていた。 |
| 描写法 | 利き酒をして、その長所・欠点などの特性を描写する方法。プロファイル法、プロフィール法などともいう。 |
| ピルビン酸 | 酵母のアルコール発酵によりブドウ糖からエチルアルコールができる課程で生成される中間物質の一つ。ピルビン酸脱炭酸酵素によりアセトアルデヒドになり、これが還元されてエチルアルコールになる。焦性ブドウ糖ともいう。 |
| ピルビン酸脱炭酸 酵素 | ピルビン酸をアセトアルデヒドと炭酸ガスに分解する働きをする。アルコール発酵では重要な酵素の一つ。 |
| ピロ亜硫酸カリウム | メタ亜硫酸カリウム(略称メタカリ)のこと。食品衛生法ではこの名称が用いられている。酸化防止剤で黒粕の予防などに使用される。清酒に使用した場合には表示の必要がある。 |
| ビン香 | ビンに長く入れておいたときに生じる不快臭をいう。本体は不明である。 |
| ピンク酵母 | 酒母などの酵母純度をTTC培地で調べる際ピンク色に染まる酵母のこと。TTC培地は日本醸造協会から販売されている。協会酵母はすべてレッド(赤色)に染まる。 |
| 品種 | 米の品種は現在80種以上あるが、最近は品種の統一化、作付品種が特定の品種に集中しつつある。酒造好適米として指定されている品種は平成6年9月現在で五百万石、山田錦、たかね錦など26品種がある。 |
| フェノールフタレイン指示薬 | フェノールフタレインのアルコール溶液で、アミノ酸度の測定に用いられる。無色から淡桃色になる変色点は、pH8.2〜10である。 |
| 膨れ | 酒母を仕込んでから、酵母が増殖しはじめると、発生した炭酸ガスにより酒母の表面が膨れてくる。この時期を膨れという。 |
| 腐造乳酸菌 | 醪中で生育して、乳酸を生産する乳酸菌を腐造乳酸菌という。腐造乳酸菌にはホモ発酵型桿菌とヘテロ発酵型球菌の両者があるが、一般にホモ型桿菌のほうが酸及びアルコールに対する耐性が強い。しかし、両者共に一般の乳酸菌よりも低温に強く、5〜8℃でも生育できる。 |
| 蓋麹法 | 従来から行われてきた麹蓋を使用する製麹法をいう。現在では吟醸造りの製麹で採用されることが多い。麹蓋法ともいう。 |
| 普通増醸酒 | 米、米麹、水、原料アルコール、有機酸(コハク酸、乳酸、クエン酸、リンゴ酸)及び清酒粕を原料として清酒を醸造する方法で造る酒。 |
| 沸点 | 液体が沸騰する際の温度の事で、沸騰点ともいう。水の沸点は1気圧の下において100℃である。 |
| 浮ひょう | アルキメデスの原理を応用したもので、液体の比重を測定するのに用いられる。清酒製造で使用するものに、酒精度浮ひょう、日本酒度浮ひょう、ボーメ度浮ひょうがある。 |
| プリコート | 濾布や濾紙上に、濾過助剤の層を付着させること、あるいは、付着させた濾過助剤をいう |
| プロテアーゼ | タンパク質やペプチドを分解する酵素の総称である。清酒のアミノ酸やペプチドは、麹の酸性プロテアーゼ、死滅酵母中で活性化されたカルボキシペプチダーゼ等の働きにより増加する。 |
| プロテオリピッド | 米麹中に含まれている脂肪酸や脂肪などと結合したタンパク質の一種で、これが清酒醪中で酵母の高濃度アルコール発酵を促進する一つの原因になっていると考えられている。 |
| プロテオリピッド | 米麹中に含まれている脂肪酸や脂肪などと結合したタンパク質の一種で、これが清酒醪中で酵母の高濃度アルコール発酵を促進する一つの原因になっていると考えられている |
| 分子 | その物質の性質を示す最小単位の微粒子のことで、原子で構成されている。一つの分子がどういう種類の原子何個からできているかを示したのが分子式である。 |
| 分子量 | 炭素原子の重さを12としたときの各分子の比較的な重さのことで、分子を構成する原子の数と原子量から求められる。 |
| ぶんじ | 製麹で盛りのときなど、固まった蒸米層を切り崩すのに用いる木製の器具をいう。 |
| 粉末炭 | →活性炭 |
| 並行複発酵 | 澱粉の糖化とアルコール発酵が同時に並行して進行する発酵形式をいう。清酒の醪は、その代表例である。 |
| βーアラニン培地 | この培地上で、協会7号は35℃で生育できないが、他の清酒酵母は生育できる性質を利用して、協会7号の純度検定に用いる。 |
| βーデンプン | 生デンプンの状態をいう。 |
| 紅麹 | モナスカスと呼ばれる紅色の色素を生産する紅麹カビを蒸米に増殖させた麹で、中国や台湾では紅酒の原料に使われている。また最近、新潟県醸造試験場を中心に開発された「あかい酒」は、この紅麹カビの色素を利用している。 |
| ペプチターゼ | ペプチドを分解してアミノ酸を作る酵素。 |
| ペプチド | アミノ酸が2個以上結合した化合物で、タンパク質が分解して生じる。 |
| 変性 | 性質が異常に変わること。タンパク質の変性。 |
| 黄酒 | 中国の醸造酒のこと。穀類を原料として、餅麹を使って造った醸造酒で、紹興酒、老酒などが日本でよく知られている。 |
| 膨軟麹 | 水分が多いため軟らかく膨らんでいる麹のことで、湿気麹と同じ。 |
| ホールピペット | 一定量の液体をはかり取るため、中央部が円筒形にふくらんだガラス管。一定量の液の位置に目盛がついている。 |
| ボーメ度 | 液の比重を重ボーメ度浮ひょうで測定した値をいう。酒母及び醪の初期・中期の管理に利用される。ボーメ度の1は、日本酒度の−10に相当する。 |
| 補酸 | 酒母、醪の健全を期するために、また清酒の品質保存のために酸を添加することを補酸という。また、これに用いる酸を補酸剤といい、酒母、醪には乳酸、清酒には乳酸、コハク酸またはリンゴ酸が用いられる。 |
| ホルマリン | 刺激臭のある無色の液体で、ホルムアルデヒドの約40%液の商品名をいう。麹室などの殺菌剤として、またアミノ酸の測定に用いられる。 |
| ホルモール適定法 | 全アミノ酸の定量法の一つで、清酒のアミノ酸度 の測定に採用されている。アミノ酸がホルマリンと反応して酸としての性質を持つ化合物に変わることを利用したもので、中和後の清酒に中性ホルマリンを加え、これをアルカリで適定してアミノ酸量を測定する。 |
| 本醸造酒 | 製法品質表示基準によれば、精米歩合70%以下の白米、米麹、水と醸造アルコールを原料として造られた清酒で、香味および色沢が良好なものをいう。 |
用語解説 あ行 か行 さ行 た行 な行 は行 ま行 やらわ行
| ま |
| 前暖気(まえだき) | 酒母の育成中、打瀬後膨れまでに行う加温操作をいう。また、この期間を前暖気期間という。 |
| マンガンゼオライト | 無機質交換体、特にケイ酸質交換体の総称。フッ石あるいはそれに類似のものと海緑石また合成のものがある。マンガンゼオライトはこれらに二酸化マンガンの水和物をコーティングしたもの。水中のマンガン除去に用いる。 |
| ミクロフィルター濾過 | 火落ち菌の除去などの目的に使用する。0.22〜0.45ミクロンの口径を有する穴が開いており、この口径を選ぶことにより目的とする物質や微生物を完全に除去することができる。 |
| 水飴 | 澱粉を酵素または酸などにより分解してつくる。デキストリンとブドウ糖の混在するもの。無色透明の粘調な液体であるが、粉末化したものもある。清酒用水飴の規格はブドウ糖の含有率50%以下、不純物の窒素含量が0.01%以下。 |
| 水泡 | 醪の状貌 |
| 水押 | 酒母、醪を移動するとき、あるいは清酒を移動したり濾過するとき、最後に水を送り込む操作をいう。ポンプや濾過機内の残部を水で洗い出すために行う。 |
| 水切り | 浸漬タンクの水を排出して白米の浸漬を終えることをいう。また、水切り後米置き場までの時間を水切り時間という。 |
| 水麹 | 酒母や醪の仕込み1〜2時間前に仕込水などに麹を加えて混ぜる操作をいう。酒母では水に麹を混ぜ、また、醪の初添では酒母に水と麹を混ぜ、仲添と留添ではそれぞれ前段の物料に水と麹を混ぜる。 |
| 水の加工 | 醸造用水に有効成分が不足している場合、それを補って水質を改良することを水の加工という。加工の目的は、麹の酵素作用や酵母の生育と発酵を促進・調節することなどであるが、加工に使用する薬品は、酒税法基本通達に規定されているものに限られる。 |
| 水の浄化 | 水の浄化法には、井戸替、気曝法、砂濾過法、濾過・吸着法、凝集法、イオン交換樹脂法などがある。 |
| ミニマム・アクセス | 平成5年12月ガット・ウルグアイランドは農業合意を得たが、その内容は農業分野における貿易の改革をすすめ、食糧安全保障及び環境保護の必要性を含む非貿易的関心事項に留意しつつ、加盟各国が国内支持、市場アクセス、輸出競争の三分野における具体的かつ拘束力のある約束を作成し、平成7年より6年間の実施期間においてこれを実施することを定めた。 日本の米のミニマム・アクセスについては平成7年から12年までの6年間で国内消費量の4%から8%へ(2年目から毎年0.8%)増やすものとしている。基準となる国内消費量は昭和61年から63年の平均消費量9,481千トンである。したがって平成7年度は精米換算で379千トン、最終年度の12年は758千トンを輸入することとなっている。 輸入米は、全て政府米となり、その用途は主食用及び加工用に売却され、一部は備蓄(1年古米として主食用、加工用に売却)に回される。 |
| 未納税移出 | 酒税法第28条には、酒類を移出するとき、特別な場合には酒税を課税しないことが定められている。これを未納税移出という。 |
| 宮水 | 西宮の水と呼ばれていたものが、略されて宮水になったといわれている。古くから良質な酒造用水として有名である。 |
| 無機化合物 | 水、食塩、水酸化ナトリウム、塩酸などのように炭素を含まない化合物をいう。ただし、炭酸ガス、炭酸カルシウムなどは炭素を含むけれども、従来の習慣から、通常は無機化合物として扱う。 |
| 無機成分 | カリウム、カルシウム、鉄分など、焼くと灰分として残るものをいう。 |
| 無効精米歩合 | 真精米歩合から、見掛け精米歩合を引いた値をいう。 |
| 蒸米吸水率 | 次式によって求められる。 蒸米吸水率(%)=(蒸米重量kg−白米重量kg)/白米重量kg*100 |
| 蒸米四段 | 甑から取り出した蒸米をそのまま熱い状態で、あるいは荒息を抜いた状態で、直接に醪に投入する四段仕込みをいう。現在はほとんど行われていない。 |
| 無洗米浸漬 | SSやBODの最も高い洗米排水をなくして公害対策費を節約する目的で、精米後白米を研米機にかけて糠分をみがき取ってから、洗米をしないでそのまま浸漬する方法をいう。 |
| メタ重亜硫酸カリウム | →ピロ亜硫酸カリウム |
| メンプランフィルター型濾過機 | 微孔性薄膜等を濾剤とした濾過機で、二次濾過(仕上濾過)に使用する。 |
| 糯米(もちまい) | 普通、餅や赤飯などに供している米。澱粉はアミロペクチンがほぼ100%。また外観は不透明の乳白色を呈する。 |
| もと分け | 酒母中に酵母が十分に増殖した頃になると、アルコール分が8〜10%となり、酸量も多くなるので、そのまま高温に置くと酒母の衰弱・死滅を招くことになる。そこで品温を下げるために、半切り桶数枚に分けることをいう。しかし最近では、酒母タンクのまま冷温器などで温度を下げる方法が一般的であり、この場合、丸冷ましという。 |
| もみ上げ温度 | 床揉み操作が終了したときの温度。 |
| 桃色濁り酒 | 清酒醪の仕込に赤色酵母を用いて造った濁り酒をいう。赤色酵母がつくる色素は体内に蓄積し醪液に溶出されないため、酵母菌体を含むことによって桃色を呈する。 |
| もやし | 種もやしという。 |
| もやし香 | 製麹で、仲仕事ころに発生する青臭い香りをいい、オハグロ臭ともいう。 |
| 盛り | 製麹で、床揉み後20時間ほど経過すると麹の増殖が盛んになり、これ以後このままの状態で置くと品温が上昇しすぎるため、麹蓋あるいは麹箱に分配して温度管理をしやすくすることを言う。 |
| モル濃度 | 分子量にグラム単位をつけて表した量を1グラム分子といい、溶液1L中に溶質1グラム分子(モル)を含む濃度を1モルという。 |
| モレキュラーシービング・カーボン | 分子賦活性炭。ビン香、老香などの脱臭に効果がある。MC炭はこの種の活性炭で、商品名である。 |
| 諸白 | 麹米、掛米とも白米で造った酒をいう。今日の清酒の原型といわれ、この名称は「多聞院日記」(1576年5月14日の条)に初めに出てくる。 |
| 醪 | 一般的には、酒類になる前段階のものをいう。酒税法の定義によると、醪とは酒類の原料に発酵させる手段を講じたもので、こすか蒸留する前のものをいい、こしたり蒸留しない酒類の場合は主発酵が終わる前のものをいう。 |
| 醪1KL当たり欠減量 | 上槽前後の欠減量を把握するための歩合。 醪1kL当たり欠減量 =(上槽前醪L−清酒L−製成粕容量換算数量L)/上槽前醪L*1000 |
| 醪熟成歩合 | 上槽前の醪において、原料白米100kgが何Lになったかを表す歩合。 醪熟成歩合%=(上槽前醪数−汲水L数−添加アルコール・調味アルコールL数−原料清酒L数−原料粕換算L数)/白米kg*100 ただし、原料粕換算L数=粕kg/1.1 |
| 醪垂れ歩合 | 原料として使用した清酒などを差し引いて、醪100Lから得られた清酒のL数を表す歩合 醪垂れ歩合=(清酒L数−原料清酒L数)/(上槽前醪L数−原料清酒L数)*100 |
| 醪の状貌 | 泡なし酵母を除いて、普通の酵母の場合には、糖化と発酵が進むにつれて泡の状態がいろいろに変化する。留仕込後2〜3日経つと、醪の表面に数本の泡の筋が現れる。これを筋泡という。さらに1〜2日経つと、白くて軽い泡が全面に広がる。これを水泡という。 水泡を過ぎると、泡は次第に高くなって岩のような形になってくる。これを岩泡という。岩泡からさらに高くなった状態を高泡という。高泡が次第に低くなる時期を落泡という。泡が落ちるとシャボン玉のような泡が残り、これを玉泡という。玉泡が消えて醪の表面が現れた状態を地という。地の状貌には種々あり、醪の表面になにも浮かんでいないときは坊主、薄い皮が浮かんでいるときはチリメン泡あるいは薄皮、米粒が厚く浮かんでいるときは厚蓋、飯蓋などという。 |
| 醪歩合 | 白米100kg当たり醪数量が何Lになるかを表す歩合。 醪歩合(%)=醪L数/白米kg数*100 |
用語解説 あ行 か行 さ行 た行 な行 は行 ま行 やらわ行
| やらわ |
| ヤシガラ炭 | ヤシの殻を原料にして作った粒状炭をいう。 |
| 野生酵母 | 人間が自然界から分離し、特定用途用に改良した酵母以外の酵母。日本酒醸造では通常性質のよく判った培養酵母を使用しているが、誤って野生酵母が生育すると、期待した品質の日本酒の製造は困難となる。 |
| 山卸し | 生もとの育成工程において、櫂でもとの物料を摺りつぶす操作をいう。 |
| 山卸し廃止もと | 山おろしを廃止した生もと系酒母。 |
| 融解点 | 個体が液体に変わることを融解といい、融解の始まる温度を融解点という |
| 有機化合物 | 炭素を含む化合物を有機化合物という。 |
| 有機酸 | カルボキシル基、(−OOH)をもつ酸で、乳酸、コハク酸、リンゴ酸、クエン酸、などがある。 |
| 遊離塩素 | 水道法では塩素消毒が義務づけられている。この基準は水道水の出口において、水に遊離塩素として0.1ppm以上残留する事となっている。 |
| 容積重 | ブラウエル穀粒計という装置で測り取った容積1Lの玄米の重さをいう。この値が大きいほど、玄米の調整がよく、内容が充実している。 |
| 横型連続蒸米機 | 精米歩合90〜92%の飯米レベルの精米では、果皮、種皮、胚芽を取り除くために、強い圧力をかけて米同士の摩擦が生じるように、ロールの回転軸が横方向に取り付けられている横型精米機を用いる。 |
| 四段仕込 | 三段に仕込んだ醪の終期に、甘味をつけるために、蒸米や酒母などを投入することをいう。四段仕込の方法にはいろいろある。四段掛けともいう。 |
| リパーゼ | 脂肪を脂肪酸とグリセリンに分解する酵素。 |
| 硫化臭 | 酒母の湧付き休み時や醪の高泡時に、ときおり、卵の腐ったような臭いがすることがある。これは硫化水素の臭いであって、次第に消失するから心配する必要はない。 |
| 硫酸アルミニウム | Al2(SO4)3。無色の粉末。水溶液は加水分解して酸性を示し、渋味がある。媒染剤、医薬品などに用いるが、清酒工業では水の浄化に用いることもある。 |
| リンゴ酸 | 清酒中にコハク酸、乳酸に次いで多く含まれる有機酸で、爽やかな酸味を呈する。増醸酒の酸味料として使用される。 |
| 冷温器 | 酒母や醪を冷却するために、内部に氷を詰めて使用するアルミニウムあるいはステンレス製の長円筒容器。 |
| 戻入酒(れいにゅう) | いったん課税移出された後に、製造場に返された酒をいう。 |
| 冷用酒 | 冷蔵庫などで冷やして飲用するのに向いている清酒。吟醸酒、生酒、生貯蔵酒などがある。 |
| 連続式蒸米機 | 蒸気層の中を通るベルトコンベア方式によって、米を連続的に移動させて蒸す横型式と、円筒の上部から連続的に米を入れ、下部から蒸気を吹き込んで蒸す竪型式がある。 |
| 労働安全衛生法 | この法律は、労働基準法と相まって、労働災害の防止に関する総合的計画的な対策を推進することによって、労働者の安全と健康の確保と快適な作業環境の形成を目的としている。 |
| 労働基準法 | この法律は、雇入、解雇、賃金、労働時間、安全衛生、災害補償などの労働関係について規制している。 |
| 濾過助剤 | 濾過の際に、濾材の目詰まりを防ぎ、また微粒子を捕捉するために、濾材の表面にコーティングする物質をいう。ケイソウ土、パルプ繊維などがある。 |
| 濾紙 | 濾過の目的に適するように特に留意してつくられた紙。濾過の目的によって、濾過速度が早く、有孔度が小さく、水などの溶媒に強く、かつ無機物質をほとんど含まない等、種々工夫されており、一枚一枚が均一に製造される。 |
| YAS培地 | 麹、酒母、醪、製成酒の生酸菌による汚染検査に用いる。ヤス培地ともいう。 |
| 湧抑え型 | 仕込数量で三段目(留添)が大きくなることを湧抑え型という。 |
| 湧進め型 | 仕込数量で一段目(初添)が大きくなることを湧進め型という。 |
| 湧付(わきつき) | 酒母の育成課程で膨れ後、酵母の増殖・発酵がより盛んになって炭酸ガスを放出し、酒母の表面が泡面となった状態をいう。 |
| 割水 | 原酒に水を加えて市販規格のアルコール分に落とすことをいう。加水と同じ意義である。 |